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小川(国)
委員 大変結構な興行というお言葉を伺いましたけれ
ども、私はこれは公営企業ということでやっていらっしゃるわけでありますから、もう少し、興行なら興行で結構でございますけれ
ども、それは
局長のお考えですから、ただ、やはり民間の企業とか興行になればなるほど採算性を考え、そういう面で、さっき申し上げたように民間企業では交通費の支出というのは一つ一つチェックして、どういう使途の費用が多くなっているか、どういう部、どういう課の支出が大きくなっているかということを検討しているわけで、興行ならその興行の中身の、さっきお医者さんとか馬場の運行車とか挙げましたが、項目別にどう使われているのかという点ですね、そういう
実態も示さないで興行だ興行だとおっしゃられてもわれわれは
実態を把握しようがないので、今後お示しになるときは項目別に、それなら興行のこういう項目になっておりますということをひとつ明確にお出しいただきたい。
それから、外遊の三十六名については
理事長から御答弁ありましたから、これはぜひ資料で拝見させていただきたいというふうに思います。
ただ、いずれにしても私は、こういうものが一回の請求ですらっと資料が出ないところに、皆さん方の何か旅費の使い方でも何となく不明瞭な、この
委員会の席上で言わなければ資料を出すと言わない、そういう姿勢のあり方を反省していただきたい。やましいところがなければ、国政に、審議に協力する
意味で最初から私は出していただきたいと思うのです。その点を御注意申し上げます。
それから二番目に大きな問題点としましては、中央競馬会の関係会社十四社の決算について、私は素人でございますので、いろいろな税理士さん、公認会計士さんを含めて決算の検討をいたしてみました。その中で、
日本ト一タリゼータ、共栄商事、競馬飼糧、
日本競馬施設、
日本馬匹輸送、こういう競馬会とつながるきわめて密接な関係の深い会社の資金内容、資産内容を調べてみましたが、いずれも税引き後純利益が非常に高いわけであります。民間企業を預かっている公認会計士さんがびっくりしたのです、ほとんどの内容が全部優秀だと。これは、
日本の最高の企業というトヨタ自動車というのは借入率が最も少ないことで誇っているそうですが、これに匹敵するであろうということで、それは結構なことのようでありますけれ
ども、では一体その剰余金はどこから出てきているのか。特にその剰余金の
実態を私は公認会計士さんと数字を当たってみたわけであります。
大変膨大な作業でありましたけれ
ども、たとえば中央競馬会の営業利益率というのを見ますと、五十三年が三・八八、これが五十四年には四・二〇、五十五年には四・三八というふうな伸びで、税引き後の純利益は五百十四億から六百四億、六百九十七億と、毎年百億ずつふえているわけであります。しかも利益剰余金の合計も、これもまた二千四百五十三億から二千八百億、三千百九十五億というふうな伸び方、それから純資産の合計も二千五百六十二億から二千九百九億、三千三百四億という伸び方。
それから
日本発馬機はああいう不祥事がありましたが、これも五十四年までは順調な経過をたどっておりますし、そのほか
日本馬匹輸送、共栄商事、
日本競馬施設、競馬飼糧、新和サービス、
日本トータリゼータ、こういう会社の営業利益率から税引き後純利益、利益剰余金合計、純資産合計と見ましたら、いずれもこの三カ年だけで見ましても非常な好調な上り坂で、こういう企業は民間では見られない、こういうお話を承りました。
しかも、その中で特徴的なのは、先般も当
委員会で指摘しました
日本トータリゼータという会社などは、五十四年度の利益剰余金が十六億円、このほかに特定引当金という項目があって、これはこの会社では経費として落としているのですが、利益剰余金と全く同じ性格のお金が五十二年で二億六千万、五十三年で三億四千万、五十四年で四億一千万、いずれも利益隠しというふうに見られるわけです。
こういう子会社への支払い、こういうような隠し利益がつくれるほど大変な利益を子会社に与えている。これは私はある
意味では、その子会社に対する皆さん方の支払い
状況が、かつて
日本発馬機に見られたように、部品代にしても三千五百万で済むものに三億五千万、十倍もの金を払っていたということがこういう膨大な利益を生んできている、こういうふうに考えるわけであります。
特に私は、こうした皆さん方の支払い方法のずさんさという問題、これはトータリゼータにおけるところの支払いの問題でも取り上げました。あるいは
日本馬匹輸送における運賃の積算においても取り上げました。発馬機においても取り上げました。そういうような支払いのもとにこうした膨大な利益を生ましている。利益を生ましておきながら、もう一方でどうかといいますと、子会社に対する非常な甘い地代といいますか家賃といいますか、こういう問題が、これもまた私の
調査の中で明らかになってまいりました。
たとえば、これは皆さん方が、中央競馬会が貸しているいろいろな土地、建物、不動産の貸付
状況の一覧をとったわけであります。私はまだこの全体を
調査する余裕を得ませんけれ
ども、その中において共栄商事それから
日本トータリゼータ、
日本競馬施設、
日本馬匹輸送、
日本発馬機、こうしたものの本部はいずれも中央競馬会の建物の中にあります。
この貸付料金を調べてみますと、私
どもその周辺のいろいろな関係不動産業者、それから
日本の大手の不動産会社にも参りまして
調査をいたしました。先ほど申し上げましたように、大変膨大な利益を上げて、含み資産まで持っているトータリゼータに、皆さんの方では、六百七十三・六九平米の本社用地を七百九十六万三千四百六円で貸していらっしゃるわけであります。これは平米当たりにすると年間一万一千八百二十円、月別にすると九百八十五円という値段になってまいります。
これは、トータリゼータの本部事務所は新橋にあるわけでありますが、ところが、すぐ前にあります新橋四の五の真向かいのビル、さとぺんビルというのがいま六階建てで店舗を募集しています。ここの平米当たりの貸付料金は、エレベーターもない小さなビルで三千三百三十三円、それから周辺のこれと同規模の施設を持ったビルに参りますと、西新橋一丁目の第八東洋海事ビルというのでは一平米五千円、それから虎ノ門の森ビルでは一平米一万円から一万二千円、こういうものと比較いたしますと、三分の一から十分の一というような、きわめて低廉な家賃で貸しているわけですね。
こんなに安い家賃で入っているわけでありますから、これは大変な利益がまた生まれてくるというのも当然なんですが、この家賃の算定については改定を行うという
考え方は皆さんはお持ちになっていないのか、この家賃は妥当だというふうにお思いになっていらっしゃるのか、この点ちょっと伺いたいと思います。