○楢崎
委員 まず冒頭に、自民党歴代
政府がとってきた本問題に対する神話と虚構を崩壊させることになるかもしれない二つの事実について総理に
調査をお願いいたします。
一つは、つい最近も横須賀の浦郷弾薬庫にアスロックと思われるコンテナの運び込みがテレビで放映されました。
昭和四十九年ラロック証言を前後にして、横須賀では原子力艦艇に乗っておる水兵等の実際の証言もあります。核を積んだまま入っておるのだという、あるいは核を一時浦郷弾薬庫に貯蔵させておるという証言があります。この証言あるいはこういった事実の裏づけはいまからお示しする
資料の中にある。これは外務省も持っておりますけれ
ども、この
資料です。
これは一九七〇年、
昭和四十五年一月二十六日から二十九日にかけてアメリカの第九十一議会第二会期上院外交
委員会安全保障取り決め及び対外約束小
委員会、サイミントン氏が
委員長でありますから通常サイミントン
委員会と言っております。この聴聞会の
日本と沖繩に関する議事録、この議事録に一九六九年のペンタゴンの
資料が添えられておる。この
資料の中に、これは外務省聞いておってください。千四百五十二ページ、こういうところがあります。これは横須賀の米海軍兵たん部の役務と機能を具体的に列挙しておるところでありますが、その二のところに、「トランシップ・アンド・プロバイド・イントランジット・ストレージ」として、その次は「デリーテッド」、
つまり日本語に訳せば艦船からの移しかえ、それから一時貯蔵、その次が削除になっておる。このデリーテッド、削除の
部分についてです。これは
昭和四十九年十一月一日にアメリカの米軍事専門家権威筋がこの削除
部分は「フォー・ニュークリア・ウエポンズ」と暴露いたしております。すなわち、この削除
部分に「フォー・ニュークリア・ウエポンズ」が入ってくれば、この横須賀の米海軍兵たん部の役務と機能はこういうことになりますね。核兵器の艦船からの移しかえ及び一時貯蔵、そういう機能を有するということになる。したがって、これは重要な
部分であるからこの際デリーテッドは果たして何の削除であるかを明確にされたい。私も近々この
部分の明確な
資料を入手する予定でありますから、それが明らかになればあなた方の虚構、神話は全部崩壊する、まずそれが
一つ。
二番目に、ここに一枚の写真がある。総理に見せてください。これは私のふるさとの福岡放送、FBSに撮ってもらった写真であります。この写真はごらんになればわかるとおり、マークがついておりますけれ
ども、色は紺地に白地のクロースが浮き出ております。上部の方は赤い色であります。クロースの中には何と書いてあるかというと、明確にわかるとおり「バディー・ケア・ニュークリア・キャジュアリティー」、
つまり仲間よ核災害に注意せよ、こういうことでしょう。これは北九州市の山田米空軍弾薬庫貯蔵庫の一部の建屋にそのマークがつけられております。四十五年の十月十五日に米空軍はこの弾薬庫の機能を停止して
日本側に返還をいたしておりますけれ
ども、このマークは古びたままいまも残っております。御承知のとおりこの山田弾薬庫は米軍の九州における拠点の弾薬庫であります。
昭和四十一年から四十二年にかけてベトナム戦争が熾烈になったちょうどそのころに、この弾薬庫の警備員をしていた
日本人の証言があります。テープにとってあります。この証言によれば、ベトナム戦争前はシンボルマークナンバー一、二、三表示の弾薬だけであって、自分たちも手を触れることができた。しかし、ベトナム戦争が熾烈になったころからシンボルマークナンバー四表示の弾薬が運び込まれるようになって厳重な警戒体制がとられ、
日本人
関係者には一切タッチさせなかった。そしてこのナンバー四は火薬類の最大級のものだとの説明がその
人たちにされております。
そのナンバー四はどういう形かというと、かまぼこ形で長さが一メートル六十センチ、高さ六十センチ、これを三つつないでコンテナにする。ちょうどせんだって横須賀の分が映った形になります。
以上がざっとこの
日本人警備員の証言でありますけれ
ども、アメリカの軍事専門筋によりますと、このナンバー四は通常核弾頭であります。これは
昭和四十六年にそういう証言が出ております。
また、わが国会でも
昭和四十六年十一月三十日あるいは十二月九日に、この場合は呉の秋月弾薬庫ですが、このナンバー四の論争をやっております。そしてこのとき呉の米軍基地司令官は、ナンバー四表示弾は最大級の爆発物であるが、呉の秋月弾薬庫にはナンバー四の弾薬は貯蔵されていない、こういうふうに記者会見で述べております。
つまり、このナンバー四は核弾頭であります。しかも、その表示にありますとおり、明らかに「ニュークリア・キャジュアリティー」と書いてある。しかも、運び込まれた弾薬がナンバー四である以上は、かつて少なくとも山田弾薬庫にはベトナム戦争時代核弾頭が一時貯蔵された疑いはまことに濃厚であります。
それで、米軍に直ちに照会をしてこの事実を解明をされるように、総理が外務大臣及び
防衛庁長官に指示されるように希望いたします。どうでしょうか。