○坂元
説明員 お答え申し上げます。
監査体制につきましては、私
ども私立大学の経理につきましては決算を公認会計士の目を必ず通すということをいたしまして、学校
法人が経理を適正にやるということを公認会計士の目を通して担保しておるというシステムをとっております。
それから
補助金上の問題でどうかということですが、これは私学振興財団を通じて
補助金を
配分しているわけですが、私学振興財団で十分チェックをし、かつ
補助金担当者の大学
法人の
関係者には毎年三回ぐらい研修会を開いて
補助金申請に遺漏のないような指導をしております。
それから、いま例に挙げましたきのうテレビで放送になりました愛知の大学の件でございますが、私
どもが電話などで聴取したところでは、そういう事実はないというようなことを大学側は言ってございます。いずれにしましても、細かい問題については至急私
どもの方に
説明し、かつ財団の方にも
説明に来るようにという指示はいたしております。
それから最近問題になりました、私
どもも新聞紙上等を騒がしまして大変遺憾に存じておりますが、幾つかの医科大学の不適正な事例でございますが、その中で北里学園、北里大学の医学部につきましては五十四
年度、五十五
年度医学部の入学生に係る寄付金につきまして別途経理をいたしておりまして、五十三
年度で十二億、五十四
年度で十四億、五十五
年度で六億、トータルで三十二億五千万円の別途経理を行っておったということで、私
どもとしましてはそのことが学校の管理
運営不適正であるということで、五十三
年度にさかのぼりまして医学部に係る
補助金につきまして二分の一の減額
措置を講ずるということで、五十三
年度、五十四
年度の医学部に係る
補助金額の二分の一に加算金を加えまして二十四億円の返還を命じました。それから五十五
年度につきましては医学部にいくべきものの半額十二億をカットいたしまして
補助金の交付を決定いたしました。トータルで三十七億円の
補助金の減額
措置を講じております。すでに今月の初めに国庫の方に返還されております。
それからもう一点、北陸大学は、これもやはり五十年に創設されたのですが、その創設された後から直ちに別途経理をやっておりまして、三十七億円の別途経理を行っておったという事実が判明いたしましたので、やはり管理
運営不適正ということで、北陸大学につきましては
補助金につきましては
一般的に学校が完成しない限り、一年次から四年次まで完成しない限り
補助金を出さないシステムになっておりますので、五十四
年度から
補助金を出しておりますが、大学側からも全額返還する意思表示も明らかにいたしておりましたので、私
どもとしましては五十四
年度の
補助金それから五十五
年度の
補助金の一部を十二月上旬に概算払いしておりますが、そのトータルの六億三千万円に加算金を加えまして六億八千七百万円の返還を求めまして、これも今月の初めに国庫の方に返還されております。