○浦井
委員 大蔵省、これ一問だけですからこれで結構です。
そこで
大臣に、大分資料をお読みいただいたかとも思うのですけれ
ども、要するに清水増三という人が中心になって、そして病院の院長な
ども一緒になりながら、労使紛争があったりしたことを活用を上手にしながら、そこで研修会をやってほかの病院に比べて多額の研修会費用を受け取って、それを
実態のない組織、言うたら隠し口座みたいなものに振り込ませて自分のポッポに入れているというような、公的病院におけるただならぬ状態は、ほうっておけぬというふうに私は思うわけです。
ところが、いろいろ調べてみますと、それだけではないわけなんです。
私、ここに姫路日赤の五十二年度の資料を持ってきたわけですが、これによりますと五十三年の六月に日赤本社の監査が姫路日赤に対して行われた。その中で適正な工事契約に必要な対抗見積もり、相見積もりがないということが
指摘されて、その工事の
内容が列挙された資料がここにあるわけです。これを見ますと、業者の名前も書いてあるわけなんですけれ
ども、下村とかあるいは大島とかいう名前がほとんどなんです。これを調べてみますと、下村というのは名古屋下村商店株式会社でありますが、大島というのは大島電気工事、こういう企業であるわけです。この五十二年度約九カ月間のトータルをしてみますと、名古屋下村商店というのはこの間四千九百七十七万円、二十件の工事を請け負っておる。大島電気工事というのは三件ではありますけれ
ども六百十万という工事を請け負っておるわけなんです。
ところが、ずっと役員名簿を調べてみますと、この二つの会社に、先ほどから申し上げております清水増三という人物が取締役として名を連ねておるわけなんです。こうなってまいりますと、まさに研修会だけでなしに工事でもそこに食い入って、上手に甘い汁を吸っておるという疑いが非常に強くなってくるわけなんです。いろいろ調べてみますと、この清水増三氏は五十四年に名古屋の下村商店の役員をやめておるわけなんです。だから、その途端に下村商店は姫路日赤に出入り差しとめというような、きわめて信賞必罰といいますか、はっきりした態度がとられておるわけなんです。
さらにもう
一つ資料があるのですけれ
ども、「競争入札参加業者格付計算表」、これはどこでもあるわけなんですが、この
内容を見ますと、落札をしておる企業というのは、
実態を大きく上回っていろいろな点で水増しをしてそれでランクづけされておるという事実が判明をしておる。先ほど申し上げました大島電気工事というのは、実際は従業員が七人しかおらないのに四十四人に水増ししておる、それから営業年数も十年であるのに十三年というふうにして、
資格がないのに仕事を実際上とっておるというようなかっこうであります。
そういうようなことが、時間がないのでちょっとはしょりますけれ
ども、続々と判明をしてきて、おるわけなんです。名古屋の下村商店というのは、きょういただいた資料を見ましてもわかりますように、確かに建設業者として仕事は請け負っておるけれ
ども、ほとんど全部を下請業者に回しておる、自分のところは何にもしておらぬ。塗装が主な仕事でありますけれ
ども、それは東和通商と富士広告社という二社に全部やらしておる。これは下手をしたら建設業法違反になる、その疑いが非常に強いわけなんです。そういう状態が出てきたわけなんです。
そこで、おかしいと思いまして清水増三という人物を私
ども調べてみました。そうしますと、三年前に同僚の川本
委員が当
委員会でもこの病院の労使問題を取り上げられたわけなんですけれ
ども、五十二年の姫路日赤の労使紛争のときに、当時の副院長であり現在の院長である人に清水増三氏が取り入って、そして労働組合を分裂させ、その中でいろいろなかっこうで子飼いを育てて、いままで申し上げたような利権をあさる仕組みをつくり上げていったということがだんだんとわかってきたわけであります。
しかも
大臣によく注意していただきたいのは、いま彼を初め彼のファミリーは五十三年から五十四年にかけて、大体姫路日赤はもうとるべきものはとったし、これからもとれるような仕組みをつくったということで漸次手抜きをしていって、そして問題のあるような病院、たとえば彼らはいま大阪市の此花区の
社会福祉法人である暁明館病院に行動をずっと移していっておる。そしてすでにこの清水増三という人物はその
社会福祉法人暁明館病院の常務
理事になって、先ほど申し上げた口座の小林という男はそこの
理事になっておるわけです。ここでも同じように利権あさりをやったり組合つぶしをやったりというようなことをやっておるわけであります。
これで果たして、こんなことをほっといて公的病院の赤十字病院として
役割りが果たせるのかということを私は非常に憂うるわけでありますが、この点についてひとつ
大臣の方から御意見を承りたいと思う。