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永井委員 私はこれは行政の側の後追いだと思うのですね。これから検討する、改善をすると言ってみても、いままで設置したものが改善されなかったら、その分は残っていくわけですよ。私はそういう行政であってはならぬと思うのですね。だから、本来金のかかることでありますけれ
ども、たとえば
国鉄と
民鉄と比較して、この方がよりベターだということがあるとするなら、そのベターでない方はベターの方に合わせるということぐらいはやってのけないと、いつまでたってもこの種の問題の解消はできない。片方で身障者の車いすを使っていられる方々の横断歩道を何とか便利なものにしていこうということで、スロープをつけた横断歩道橋をつくる。そういうものは片方でつくられているんだけれ
ども、じゃ
全国の横断歩道が全部そうならない限り、すべての人が利用できない。これは膨大な数でありますから大変な資金が要りますけれ
ども、しかし、少なくとも行政が後追いするからそういう矛盾が出てくる。私はこのことを厳になくするようなこれからの行政
指導のあり方ということについて注文をつけておきたいと思う。
たとえば心のこもってない話で、これは国会で取り上げるべき問題かどうか私はわかりませんけれ
ども、小さい問題で
一つだけ目についたことを申し上げるのですが、東京の八重洲の地下街に
建設大臣入られたことがありますか、買い物などに。私はあそこによく行くのですが、それぞれのそういう地下街にしろどの
施設にしろそうでありますが、管理をする側がいかに無神経かということを腹立たしく思うのですよ。八重洲の地下街に行ってごらんなさい。
国鉄の八重洲の中央口から地下へ入る階段が両方に出ているのです。一カ所から出ておるのですね。両方にエスカレーターがついている。そのエスカレーターは両方とも下り専門なんです。北口の方に行けば北口の方のエスカレーターも下り専門、南口へ行けば南口のエスカレーターも下り専門。上がるエスカレーターがないわけですよ。お年寄りも身体障害者の方もいられる。あんなものはボタン
一つで操作できるんだから、せめて二つあるところは片一方は上りにするぐらいの配慮があってしかるべきだ。そのことだって、だれも管理する側が不思議に思わない。私はこういう姿勢が続く限り、幾ら障害者年だと言ってみても効果を上げることはできないと思いますので、これは
一つの具体的な例として申し上げておきたいと思います。
時間がなくなってきましたので
最後に……。この
予算面で見ましても、ことしは非常に
財政事情が厳しいということで全体の
予算の伸び率が低く抑えられたということは、まあある面では評価する人もいるだろうし、ある面では不満を持つ人もいるだろう。しかし私は、とりわけこの
道路行政とかこういう
交通安全対策の
事業についてきわめて伸び率が低いということは非常に遺憾に思うのですよ。本当に
交通事故を絶滅したい、そういう願望を持って行政を進めていくとするなら、むしろこういう
交通安全対策事業などについては他のものよりも伸び率がもっと高くなくてはいけない、そのぐらいであってしかるべきだ、こう思うのです。そういう考えからいきますと、この
予算の伸びがたとえばゼロである
道路事業、これは
現実に物価が上昇する分だけ実際は下がっていきますね。これから第三次五カ年
計画をつくって積極的に進めるというのでありますが、どう考えてもこれでは不十分過ぎる。全体のこの五カ年間で見ればわずかでも伸びているではないか、こういうお答えがあるかもしれませんけれ
ども、単年度で見る限り来年度はむしろマイナスになっていますよ。そういうことを考えますと、この
交通安全対策にもっともっと積極的な姿勢が
関係閣僚の皆さん方にほしい、私はこう思います。それぞれ
関係各省が単独で物事に処するのではなくて、それぞれが協力し合う、これは当然なことでありますが、そのことを具体性をもって実現するようにしてもらいたい。たとえばここに提起されております
交通安全対策の
政府の説明
資料を見ましても、基本政策の中に掲げてある分で重点の置き方がそれぞれかなり
アンバランスがあると思うのですね。それぞれ
アンバランスがあって、これは建設省のエリア、これは公安
委員会のエリア、これは
運輸省のエリアということになったんでは、このせっかくの第三次
計画も実を結ぶことが非常に乏しいということになってまいりますので、その
関係について、
建設大臣と公安
委員長お見えになっておるのでありますから、
最後に
決意をお聞きして私の質問を終わりたいと思いますので、ひとつ
決意をお願いいたします。