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沢田委員 抽象的にお答えをいただいたのでありますが、では結論的に、どこまでの限界がない仕事をするというほど無
計画なことはないのじゃないか。今日まで
交通安全白書な
どもたくさん出ているわけですね。また
原因も判明しているわけです。その
原因も判明していれば、その
原因について、これは
運輸省も含めて、警察がきょうおりませんけれ
ども、そういうものを含めて総合的に四者が打ち合わせをして、その
問題点を出して、それをそれぞれの省が出すのではなくて、やはり総合的にそこに
重点配分をする、そういう時期に来ているんじゃないかと思うのです。ちなみに
事故は、いま
大臣がおっしゃったように
市町村道が圧倒的に、二十万件で四四%を占めているわけです。
一般都道府県は七万で一五%、もとの一級国道、これは
高速道路は除きますが、七万で、やはり一四・六%大体これが主なものです。
ただ問題は、
道路の
幅員なんです。どこの
幅員の
場所が一番多いか、どういう
道路構造の中が
事故が多いのか、その点を実は
大臣に聞きたかったわけです。これは今後の
都市計画をやるにしても
道路――結論的に言いますと、一番多いのは五・五メートルから七・五メートル、これが三分の一を占めているのです。しかも七・五メートルから九メートルの間が一五%
程度、あと四・五メートル以下三・五メートル以下というのはほとんどない、全部合わせても一〇%以下なんです。いわゆる
道路の安全ということを考えれば、ただむやみに
都市計画で広げることは、これはマイナスだということをこの数字は示しているわけです。もし安全という
立場から考えるとすれば、
都市計画そのものを改めて見直さなくちゃならぬ。九メートルから十三メートルも一四・二%ですね、
幅員が広がれば広がるほどというか。五・五メートルから七・五メートル、帯に短したすきに長し、こういう
道路がダンプも入ってくる率も多いし、結果的には隘路になって、
事故が十六万件、三四%を占めているわけですね。その辺をやはり
建設大臣としては、ひとつ御理解がいただけたかどうかということなんです。死亡率で見ますと、やはり五・五メートルから七・五メートルが三千百六十四、七・五メートルから九メートルで一千四百二十二件、五・五メートル未満は全部合わせても千件という状況ですね。
ではどういう地域に
事故が多いのかというと、これまた市街地は少なく、非市街地というところ。
事故はどういうところに起きているかと言えば、屈折のあるところ、曲がり角ですね、そういうところにあるわけです。これが、あなたの方から出されているいろいろな資料を総合的に、その分だけを拾い上げてみると、そういう立体的な、安全というものをどこに視点を置かなければならぬかということが出てくるわけです。
さらに延長千キロ当たりにしますと、やはり十三メートルから十八メートルの
道路で七千件、五・五メートルから九メートルは一千六百件、これが一番大きいんですね。あとはほとんどない、こういう数字になっています。
ですから、これを総合的に頭の中で描いてみますとどういうことが言えるのかと言えば、
都市計画も考え直さなくちゃいかぬだろう、本当の安全ということをどこを
重点的に考えていったらいいかという視点というものがわかっていただけるだろうと思うのですね。その点どうですか、
大臣。いままで言ったことによって安全というものを考える場合に、
建設で
道路を考える場合にはどういう分野がこれからのネックになっていくんだということが、教育だ教育だということを言われておりますけれ
ども、この統計から見ると、こういうふうに立体的なものが出てくるわけですね。
都市計画も考え直さなくちゃいかぬ。これはもう騒音もあるし、いろんな問題もある。
昭和二十二年ごろからつくった
都市計画が金科玉条のように、今日のような状態にかかわらず、全然そのまま置かれている。そんなものは実行できやしない。そんなものをいつまでも後生大事に蔵の中に入れておいて、
都市計画だ
都市計画だ、何が
都市計画ですか。それはもうお蔵入りのようなものだ。実行できやしない。だから、百年
計画だといいながら、もう今日の
段階に来たらやはり向こう十年ぐらいの
都市計画に全部見直すべきだと私は思うのですね。
その点、二つの問題を提起しましたが、
大臣はいかがお考えになっておられますか。