○辻(第)
委員 ところが、この
医師も薬剤師も足りないということは、私は無論、総定員法との関係で不足をしておるということだと思うのですが、しかし、ある反面、
医療法もつくられた時点が非常に古いということなんですね。現実にマッチしていないという面がいろいろとある。ですから、非常にあいまいな、古い
医療法で現在指導をされておるわけでありますが、その点あたりも、
医療法というのを本当に現実にマッチした、納得できるものにちゃんとしていただきたいということもつけ加えておきたいと思います。
それから、国立奈良
病院にはリハビリセンターと言われているリハビリの施設があるわけであります。これはもう六、七年前にできたのでしょうか、当時は大きく新聞に載りまして、近畿でも一、二、の有数の施設というふうに載った施設であります。私も見せてもらいましたけれども、かなりの施設でございます。現在になりますともっとすばらしいのがあちこちにできていると思うのですが、その当時は相当なものだった。いまでも奈良県ではかなりのものなんですが、ところが理学療法士さんが不足をしておる。たしかこの四月一日から一人採用になったようですけれども、理学療法士さんその他の
職員の方が十分そろわないということで、一〇〇%の能力を発揮できない。私の勘で申しますと、六〇%ぐらいの能力の仕事しかやってないのじゃないか、こういうふうに感じておるわけであります。そこで、人が足りませんので、本来は
職員が指導すべきものを、古い患者さんが新しく来た患者さんに、これはこないしてつけるねんとか、これはこうやってやるねんとか言って教え合ってやっておられる、こういう現状も聞いておるのですね。こういうことが
一つ。
それから、これは十年ぐらい前ですか、救急
医療センターというのが国立奈良
病院につくられたのですね。これは一定の建物と一定の設備がされたということでありますが、現在はほとんど十分に使われていないのではないか。それはもう時代が変わってきたということもあります。そして、現在では二次輪番の当直制で、月二回国立奈良
病院は受け持っておられるということです。奈良市内は十一カ所の
病院が輪番制でやっておるというふうに聞いておるわけでありますが、国立奈良
病院は奈良市で恐らく三番ぐらいに位置する大きい
病院である。二百七、八十床ですけれども、それぐらいの
病院で月二回輪番を受け持っていただいているわけでありますが、去年の一月から六月までの半年間の
医療機関へ救急車で運ばれた患者さんの数というのが発表されているのですが、それを見てみますと、一段少なく、二十五だった。これは後で見ていただいたらと思うのですが、県立奈良
病院というのは、これは最近非常に大きくなっているのですが、四百二十七人ですね。それから私的な
医療機関である学園前診療所が百五十七件、岡谷
病院百五十三件、それから吉田
病院百十九件、松倉
病院が百八十件、桜井
病院が百六十八件、沢井
病院が八十五件と、こういうふうに十一の
病院が扱っておるようですが、大変少ないということですね。現在の
医師や看護婦やその他の体制では無理もないと私は思うのですよ、その点は。このたった二日の輪番でも、
医師や婦長さんは大変な御苦労をいただいているというふうに聞いております。
基本的には、もっと十分な定員を配置して、
病院が生き生きとやっていける、そして本当に国立として——国立というのは、こんなに私的な
医療機関がいろいろな問題が出ますと、国立というものは物すごく
信頼感があるんですよね。それと、やはり先ほど申しますように、国立として、本当に模範になるようなことをやっていただきたいと私は思うわけでありますが、そういう意味で、一層の人員増をやっていただきたい。それから、国立奈良
病院の院長さんというのは脳外科の権威でもありまして、非常に意欲的な、積極的なお方でございます。こういう方でございますので、体制さえ十分つくっていただけば、私は、地域
医療の上で、そして救急
医療やあるいはリハビリやその他の点で本当に大きな役割りを果たしていただく、
国民の命や健康を守る最前線で大きな仕事をやっていただけるところだ、このように思いますので、どうか一層御努力をいただきたい。このリハビリの問題あるいは救急の問題での御見解をお聞きしたいと思います。