○
鍛冶委員 私はどの計器を使えとか使うなということを論じているわけではございませんで、やはり実は一番最初、前の
岡本委員の質問に対する
長官の御
答弁にもありましたように、いま、だんだん
環境がよくなってはきているけれ
ども、いま一応落ち込みをしている。ここをもう一つ、
水質というものはせっかく決められているのですから、きちっとした形で目標は達成していただきたい。それが
国民の皆さんにとって、私が冒頭に申し上げたように、船に
カキがついてくるとかいろいろなことになりますと、これは
生活環境もよくなるし大変いいことである。そういう意味で、おやりになる側は多少厳しいという
対応があるかもわかりませんが、その目標は達成していただきたい、こういう意味で申し上げているわけでございますので、その点を念を押しながら、私がなぜこういう議論をしているかといいますと、御承知のように、「環技協ニュース」というのがございますが、私、たまたまこれに目を通しておりまして、これは昨年の十月号になるのですか、第三号になっておりますが、この中で、
総量規制に伴ういろいろな計器類が使われるであろう、その計器類のいわゆる手分析による標準値というのでしょうか、こういう値に対する
対応というものが、綿密に調べた結果がこういうふうに出ていたわけです。これを見てみましたら、五十品種についてずっといろいろと
調査をしているわけでありますが、指定計測法による計測値と対比をしてみましたら、ぱっと見たときに、紫外線吸光度自動計測器、UV計と言うのでしょうか、これについては、要するに、たとえばメチルアルコール、アルコール類の中の一つですが、指定計測法による数値は〇・六七四という計測値が出ておるのに、紫外線吸光度自動計測器は反応が全くゼロである。そういう形のものがずいぶんここにずっと出ているわけです。私はこれを見てちょっとびっくりいたしまして、果たしてこういうものを調べてみましたら、
環境庁の方でこれを使って計測してよろしいというようなことになっているので、これは
局長御
答弁ありましたように、各機器というのは一長一短があります。UV計も大変いいところがあるわけですが、こうやって計測法の中で、指定計測法では明らかに相当数値が出てきているのに、全くゼロというのがずらりと並んできている。これが工場なんかに取りつけられたとき一体どういうことになるのかなという素朴な疑問が実はございました。それで気をつけておりましたら、その後この「環技協ニュース」の本年の一月号になるわけですが、五ページに「兵庫県における
水質計測器選定のための事前
調査結果」、こういうものが載っておりまして、公表されておるわけですが、この中でCOD計、TOC計、TOD計、UV計、それから簡易COD計、こういうようなものの、各製造業、食料品とか染色・繊維業、それから紙・パルプ業、電気・機械業、電気メッキ業、化学工業、こういうふうな形で業種別にいろいろと
調査した、計測した結果というものが出ているのですが、UV計というものは使ってはいかぬというところが明らかに相当白で出てきているわけですね。それから、この中で網の目状は使ってよろしいということのようでありますが、斜線のところもありまして、ここらあたりにも斜線でも使っていいという形になっているわけです。
こういうのを見てまいりますと、要するに相当にUV計というものは使ってはならないというところがずいぶん出てきているわけですね。ところが、先ほどちょっと申し上げましたように、この新聞の記事、具体的に申し上げました、各県の
状況というものをざっと見てみても、大変UV計の方がよけい使われているという
感じがあるわけですね。どちらかといいますと、これを見てみましたら、中小の
事業場の方がUV計は使ってはならないという分野が大変多いように思うのですが、こういうことについて先ほどの記事の中では、中小
事業場の中でUV計を使うところがほとんどであるというような記事が出てきているわけですね。
そういう意味で、これは業種とかなんとか細かく一つ一つ当たってみなければわからないのでしょうが、いわゆる
総量規制をやりながら、使っている計器によってはしり抜けになってしまう。そして、五十九年の
規制というものが、こういう幅広い形での計器の
規制をして、
環境庁使っていいとおっしゃっている中で、どうも傾向としては、UV計が単価が安くてそして維持管理も大変やりやすいというようなこと、それが中心になってそちらにどうもずっと偏っていっているというふうな
感じがずいぶん出てきているわけです。しかし、こういう
規制というものは、計器類の安い高いということじゃなくて、本当に計測の精度の高いものを、出るものを見ながら、そしてこの五十九年の
総量規制目標のときにはきちっと達成できるというふうに、私は
行政の方でも指導もしきちっとやっていただかなければならない、こういうふうに思うわけでありますけれ
ども、こういうふうな実情が出ている中で、果たして
環境庁のお認めになっている機器で五十九年度の目標達成というものができるのだろうか、こういう
心配があるのですが、この点について
お尋ねをいたします。