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馬場委員 よくわかりました。
時間がかかるとか、あるいはその中で
訴訟が起こるとか、何かまた、私の聞いたところによると
反対運動に利用されるとか、いろいろそういう
条例の上乗せとか、こういうことがあって
反対しているというのはわかるのですが、これは私は、いまここの部分については
長官が、そういうことじゃないんだということで、撃ちてしやまんという形でがんばっておられることには、全くその辺は同感です。そういうことではないと思うのです。
私は、たとえばおくれるからというのは、このアセスが出ればおくれるというような問題じゃなしに、たとえば本当に安全性の確保だとか、あるいは
公害、
環境問題、やらねばならないような問題で、おくれようがおくれまいが、これはやらなければならぬ問題はやらなければならぬという点もありまして、だから、問題は、おくれるなんというのは、
開発側が、たとえば札束でもって解決するとか高飛車で来るとか、さっき言ったように努力不足だとか、住民の切り崩しをやるとか、いろいろなことをやるというようなことで、おくれる理由というのは逆にアセスでなしに、さっきから言ったいろいろな、窪川の
反対の教訓じゃないけれども、そういうところに私はおくれる理由はあると思うのです。だから、財界のそういうのは筋違いだと思うわけでございます。
しかし、私はさっき一番
最初に言いましたように、財界側がいま皆さんの持っておられるのを
反対と言いますか。それで、私は
法律の中身について言いませんで、
反対理由について、筋違いだから勇気を持ってやれと言ったのですが、やはり忘れてならないのは住民の側ですね。やはり皆さんが持っておられる
法律に対しては住民側は不安を持っているのです。だから、これは被害を受ける方ですから、
環境を破壊される方ですから、この皆さんの
法律に対する住民側の不安というものをどう解消するかということをいま並行的にやらなければ、これが国会に出たときに
混乱をするし、あるいはこれが実行されたって、
反対のまま実行されたら実行段階で
混乱をする。いわゆる
大臣がせっかく
考えられる
ルールづくりというのが
ルールにならない、逆に争いのもとにまた逆の方からなってくるということもあるわけでございます。
そういう中で、実はもう
長官、これは出すなというのだったら、私たちは出していますから、それを上げようじゃありませんか。われわれ社会党が出している
アセスメントを上げれば一番早いですよ。それはぜひそのことをやってもらいたいと思うのですけれども。
最後に、このことだけは住民側の意見として聞いておって、これは解決しなければだめだということを聞いておきたいのですが、まず、私たちが出しておる案の基本方針というのは、たとえば住民の範囲ですね。住民の範囲というのは、
関係地域だけではなしに、やはりさっき言いましたように、学者だとか
環境保全に関心を持つ
団体とか、そういうものに意見を有する人というのはやはり住民に入れておかなければいかぬというような問題、それから、説明会とか公聴会は必須条件として、各段階ごとに住民の参加や意見表明ができるようにしなければならぬという問題、
環境アセスメントに関する
情報や文書はすべて公開するというような問題、中正、公正な第三者の
審議機関を設置するというような問題、それから、さっき言われたのですが、
対象事業を限定せずに計画段階から
アセスメントを実施するというような問題、
訴訟と住民の異議申し立ての権利を十分保障する、これはもう憲法で保障されているのですから言わずもがなですけれども、そういう問題、それから、
環境アセス
制度に関する
自治体の上乗せ、独自性、自主性というものは尊重する、こういうことどもについていま
政府案に対して住民は物すごく不安を持っているのです。こういうことが解決せずして、住民側との
話し合い、意見を
調整せずしては、
大臣が言われる
ルールづくりというのは私はできないと思う。そういう点をぜひ住民側と話をしていただきたい。これはいかがですか。