○伊東国務大臣 海底の鉱物
資源については一〇〇%
合意ができていなかったことがあったわけでございますし、その問題と大陸棚、経済水域の領海の問題が若干残っておりましたということを先ほど申し上げたのでございますが、しかしいままでは、海底鉱物
資源の問題が残っていたといっても大体今会期で何とか話し合いはつくのじゃないかというのが海洋法
会議に参加していた国の大
部分の考えであり、また希望、期待を持っていたことは間違いございません。
ところが、政権がかわって、特に海底
資源の問題だと私は思うのでございますが、その見直しをということになったわけでございますので、実は
日本の中川代表も
アメリカの代表に、形式的なことなら別だが、基本的な問題まで
検討してということになったらこれは非常に問題になる、いままで話をしてきた大
部分の国々がどういう態度に出るかということも非常に問題だし、
検討ということをされるなら軽微な問題であればやむを得ないが、基本的な問題になったら大変だというふうなことを言ったのでございます。
私もこの間
アメリカへ行ってヘイグ国務長官に、大体いままでやってきたものをこの
段階で突然連絡もなしに
アメリカがそういうことを言い出すというのは、これに参加している特に第三国などから見れば何だろうという感じを与えるに違いない、非常にまずいことだ、再
検討をされるということであれば、軽微な問題なら別だけれども基本的な問題なら大変なことであるし、こういう
段階で突然言い出されるということは大国のエゴだというふうに見られるおそれもあるのじゃないか、超大国二国
米ソが相談もなしにいろいろなことを決めるというふうなことをよく言われるわけでございますから、そういうことから考えても、これは
アメリカとして得策ではないじゃないかということを言ったのでございまして、どういうふうな
推移になりますかは別にしまして、本当に軽微な見直しで済んで、なるべく早くこの
条約が成立することを私は期待するわけでございます。