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高沢委員 わかりました。そうすると
大臣のいまの
お答えでは、
日本にとっての脅威というふうな認識は持たない、緊張はある、しかし
日本にとって北の脅威があるとかいうふうなことはない、そういうことの
判断は
自分としては持たぬ、こういうふうに私は受けとめたわけですが、そうなりますと、
朝鮮に緊張がある、ではその緊張の緩和をどうするか、この問題でいきます。
激化させるのじゃなくて緩和させるのがいいことは、だれが
考えてもわかりますね。そういたしますと、その緊張を緩和させるために何が必要か、この問題が出てきますが、もう
一つは、その前提として私の心配することは、今度
大臣が
アメリカへ行かれる。
アメリカのレーガン
政権は、明らかに北から南に対する
侵略の危険がある、彼らはそういう認識に立っておるわけです。韓国全斗煥独裁
政権も同じような認識に立っておる。それで先般の米韓の協議が行われている。そして、
アメリカは韓国に対して一層軍事援助を強化する、軍事体制を強化するという問題、これは皆この認識の前提から出てきておるわけです。
日本も同じ認識を持て、その持った上で
日本もしかるべきそういう協力体制をとれということが出てくる、これが
日米会談の中のテーマになってくる、こういうことを私は恐れるわけです。
したがいまして、いま
大臣が言われた、
日本としてそういう認識は持たぬというこのことをきちんと押さえていただいて、そして
アメリカのレーガン
政権との
会談の中では、われわれはそういう認識は持たぬということを、もしそういう問題が出てきたらそういう認識をはっきりと通していただきたいということが私のお願いであります。
そうしてもう
一つは、
朝鮮南北に緊張があるのだ、これは私も客観的に緊張があることは認めざるを得ないと思います。では、その緊張を激化ではなくて緩和させるというために一体
日本は何ができるか、この問題ですね、このことについてもひとつ
大臣の積極的な御所見を
お尋ねしたいと私は思うのです。先般
大臣は、南北の対話が成り立つようなそういう側面的な役割りも
日本で果たしたい、こういうふうなことを言っておられます。すると、この南北の平和的統一、その統一につながるような南北の対話というものは緊張緩和のためには大変重要だ、こう私は思いますが、そのための
日本のとるべき方法論というものもこの際あわせて
大臣の
見解を
お尋ねをして、ちょうど時間のようでありますから、私は終わりたいと思います。いまの点、大変大事な認識ですから、ひとつ十分
お答えいただきたいと思います。