○林(保)
委員 私がやはりそういう接触は小さい大きいにかかわらず早い方がいいのじゃないかと申しますのも、昨年十一月、円卓
会議へ党を代表して行かしていただきましたときに、いろいろ感じたのでございますけれども、率直に言うて、ソ連は日米中の同盟
関係強化をやはり一番心配しておるという印象を禁じ得ませんでしたし、第二には、リムパックの合同演習なんか、向こうは、一体どうなんだということで、個別にあるいは
会議の席で大分話が出ておった、こういうことも事実でございます。と同時に、大変大事なことは、鈴木総理が東
南アジアに行かれる、一体何しに行くのだ、これは公的にも私的にも、私が名指されて聞かれたわけじゃございませんけれども、いろいろな話がございました。
ということは、急に出てきたわけじゃございませんけれども、今回審議の対象になっております三つの
協定、さらにまたこれから審議していかなければならぬ
協定、
条約なども、やはりそれらとの連帯を
経済援助の側面で強化していくという線がはっきり出ておりますので、向こう側にとっては一層、従来以上に気をもむ
立場に立つだろうと思われます。そういう点の外交上の御配慮も、今国会で
批准あるいは
承認いたします
協定、
条約の審議の促進とあわせてぜひしておいていただきたいということをこの
機会にお願いしておきたいと思います。
それから、もう
一つ大変大事なのは、先ほど来質問もございましたけれども、アメリカの対外援助
政策が非常に変わってきておる。これは予算上の理由だけではないと思います。いつか、レーガン政権登場のときに
大臣に、
政策は変わるのでしょうかということで大分ここで申しまして、人権外交から国権外交という線で、利害打算と言っては悪いのですけれども、そういった側面が強く出てくるのじゃないだろうかというふうに質問もさしていただいたわけでございますが、見れば見るほど、
国際機関への援助はできるだけ控えて、二国間の援助を強化していく、総体としては援助を減らす。そういうことになりますと、一部の新聞論調に見られますように、
わが国がアメリカの手の届かぬところを肩がわりするといったような形にもなってきておって、やはり変わってきているなという印象を禁じ得ないのでございます。
重ねまして予算
委員会でも聞いたのでございますが、
わが国の対外
経済協力あるいは援助の
政策というものをどういう方向でこれから特に注意してやっていかれるのか。ここにも
大臣が国会で外交演説をなさった資料もございますが、これ自体、私は大変変わっていると思うのでございますが、御方針を承りたいと思います。