○関
委員 私は、何も延ばしてゆっくりやれとは言っているのじゃないのです。長官としても、任期もあることだから、あんまり長い任期でもないわけだから、とにかく急がなければならないでしょう。しかし、任期のうちに打ち出すということぐらいは、長官の態度としては私はとっていいと思う。少なくとも四月の十二日に外港へと打ち出した方針、そうして五月十二日に銘柄で関根浜と指定した時点、早過ぎると思うのです、これは。
そこで、私は、何でこんな無理をしなければならなかったのだろうかと
考えるときに、これはやっぱり長官もまたいい人になりたいでしょう。鈴木総理も青森県に来て、自民党政経文化パーティーと名づけて花火を上げなきゃならない。その花火にこれを用立てなきゃならない。そうして、花火の日に長官おいでになってやっているわけなんです。なるほどみんなの前でそういうかっこうのいいことをして、とにかく済ませたいかもしれません。しかし、事は重大な母港の問題です。少なくともある程度の
調査、ある程度のこれについての話し合い、これはなきゃならないはずですよ、幾ら急ぐと言ったって。その点からいくというと、何の
調査もしてないじゃないか。
関根の浜の漁業組合長はもう大変な不満ですよ。長官がおいでになったのだから、長官はきっとおれのところへ来て、ひとつ見ていってくれるであろう、こういう浜だけれ
ども、がんばるからな、ひとつよろしくということぐらいは長官は言っていくであろう。また、五月の十二日に打ち出されたんだから、少なくとも関根の漁協には文書でよろしくお願いしますということぐらいは来るであろう、こう思っておったと言う。何のこともない、何の文書もない。そうして、二十四日の政経文化パーティーに行きたくなかったのだけれ
ども、自民党の諸君は、おまえが行かなきゃならないからって無理やりに車に乗せていった、二万五千円の金はだれが払ったかわからぬけれ
ども行ってきたと言う。じゃ、そのとき、長官はよろしくとあなたに頼んだかと言ったら、なんの、長官はやあって言ったけれ
ども、さほどおれに頼んだ覚えもねえなと、こう言っている。ばか、酒飲む場所で長官だっておまえに頼むわけねえじゃないか、パーティーだもの。パーティーで、おまえのところを母港にしてくれ、よろしくなんという話なんか出せるものじゃないよ、こう私もまた思うわけ。ですから、パーティーになる前にあるいは終わった翌日でもいいですよ、長官、関根の浜を訪ねて、せっかく来たんだから、なるほどいい浜だといって太鼓判押せるようなものだったよ、関君、こうきょうでも答えられるように支度してきたらよかったと思う。ここの漁業協同組合長は、おれに何のお話もないんだ、青森県の知事とむつの市長からは、十二日に政府の方針としてこう出たから承知をしておけといって連絡は来た、青森のホテルに呼ばれて、こうなったからよろしくという
報告は受けた、ひとつそういうことで協力してくれとか、そういうことでいくから御了解くださいということは何にもなかった、こう言っているのです。
そうなりますと、あなた方の決め方というのは余りにも高圧的じゃないでしょうか。そこに人が住んでいないから、住んでいるとしてもきわめて少数の漁民だから、放射線の漏れがあってみたところで被害も大したこともあるまい、こう思ってお決めになっているかもしれません。だがしかし、そこに住んでいる
人たちにも人権がありますよ。おれたちの漁業はどうなるのだろうと心配がありますよ。せっかく協力しようと思っていても、長官は漁連の会長の方にはぺこぺこごあいさつしておったようだけれ
ども、おれの方には何にも、やあという程度のものだった、こう言っているのです。長官が行かなければ行かなくてもいい、
局長でもおいでになりましたか、あるいは原子力船事業団の方でもおいでになりましたか。そこを決めるというんだもの、そこを決めるところの一番の影響を受けるところの漁業協同組合、漁港もあるんですもの、その方が何とおっしゃっておるか、そのくらいのことはとってきてなければならないでしょう。おいでになられましたか、とってきましたか。かわりの者が会ったというなら、何と答えていましたか、お知らせください。