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園山政府委員 大変むずかしい問題であるかと思われます。したがいまして、先ほど
伊原総長からのお答えがございましたように、十分事前の説明、
意思の
疎通ということが必要であるかと思われます。基本的には、
先生御
指摘のようにUNCSTDを初め、やはり発展途上国におけるオールタナティブ・テクノロジーあるいはアプロプリエート・テクノロジーということでいろいろな議論が行われておることを
承知いたしております。しかしその基本というのは、私の理解いたしますところでは、先進国の二流
技術を発展途上国に持ってくるということは絶対にいけないという論が片方にございますし、要は発展途上国がみずから
科学技術というものを使いこなすと申しますか、みずからの
科学技術をつくり上げていくということが基本であるというように思っておるわけでございます。
先生御
指摘のマイクロチップ、マイクロプロセッサーその他の問題につきましても大変議論が行われておるところでございますけれ
ども、これも今後の問題といたしましては、やはり使う人が、使う国がそのソフトウエアというものを確立していかなければいけないのだ、しかも今後の
科学技術者が非常に大量に必要としているのはこのソフトウエア部分にあるというようなことも言われております。
〔
委員長退席、椎名
委員長代理着席〕
したがいまして、発展途上国がその国の開発発展のために
科学技術をどう取り入れ、どうそしゃくし、どう使っていくかということが最も重要なことではないかと思います。その場合には、単に外からの
科学技術を持ってくるというだけではなくて、やはりその国固有の文化として育ってきておる
科学技術的な日と申しますかセンスと申しますか、そういったものを基本にして組み上げていくということが非常に重要ではなかろうか。したがいまして、今回の
博覧会につきましても、
先生御
指摘のようなぴかぴかした先進
技術がその妍を競うというよりも、やはり文化に根差すところの各国固有の
科学技術というものがそこに展示され、その中からお互いに今後の
科学技術の発展、特に開発途上国における
科学技術の活用というのはどうあるべきだろうか、どうしていけばいいのだろうかということをお互いに
考える場ということになれば非常な成功だろうと思いますし、そういった点をよく事前に
意思疎通をして、全体としてのこの
博覧会の内容というものがそういう方向に向かっていくようにこれは努力をしなければいけないものかと思っておるところでございます。