○四ツ谷委員 ところが、たまたまこの旧法を見てみますと、一の二というのは、この間ここで皆さんと審議をいたしまして、わが党は反対をさせていただきましたけれども、「外貿埠頭公団が施行する外貿埠頭の建設又は改良の
事業」のところにまさに入れかわっているわけですね。あいだがらお入れになったんだろうとは思うのでございますけれども、しかし、そうはいかぬのです。これは昭和五十二年九月、
運輸省港湾局がお出しになりました「新しい方式による
廃棄物埋立護岸の
整備及び管理運営について」と、構想を初めてフェニックス計画と同じ時期に
港湾局が出しておられますが、
運輸省の方はすでに五十一年から
調査を始めておられますね。この中に外貿埠頭公団との関連が出てきておるわけです。
外貿埠頭公団の「組織及び技術力を活用して
廃棄物埋立護岸の
整備等を行わせることが可能であり、また望ましい。」こうなっておるわけです。それから「外貿埠頭公団を改組してこれに
廃棄物埋立護岸の
整備を行わせるため、」云々ということが一番初めに出てきているのです。こういうふうになってまいりますと、
運輸省は遠回りをされたような
感じがするのですけれども、外貿埠頭公団をうまいこと解散をさせて、そこにこれがぱっと、あいたところに
法案が入ってくる。
そうすると、
地方公共団体は
ごみの捨てるところに困る困るといって、それは
埋め立ても困るけれども、これはしようがないな、仕方がないからやむを得ずここに
埋め立てを認めようか、こういうふうにも
考えるのですけれども、この辺を
考えますと、
厚生省が
ごみの
埋め立てによってフェニックスだというふうなことをお
考えになり、
廃棄物の適正
処理だとか環境の保全などというふうなことを
考えておられたこととはきわめてほど遠く、
運輸省がお
考えになっておることが非常にうまいことここにずぼっと入ってきておる、こういう
感じがこの
法案を見るとするわけなんです。
それで、たまたま四月一日の日本経済新聞に、「沖合人工島で立地難解消 発電や食糧備蓄 五十六年度に詳細
調査へ」ということで、
運輸省が経団連構想とともに
調査費をおつけになる。これは沖合いに人工島をつくるという話なんですけれども、今度のこの
ごみの
埋め立てというのが、
大阪は水深平均十三メートルから十五メートルのところを
埋め立てるといっておるわけですね。現在の
大阪湾、瀬戸内の
埋め立てを
考えますと、大体もうでき上がっているもので
大阪市の四分の三くらいの面積が
埋め立てられているわけです。それが水深十メートルくらいのところが
埋め立てられているわけなんですね。たまたま新空港が沖合い五キロ、水深二十メートルのところを
埋め立てようといま話が出ておるわけですね、大蔵省はもっと海岸に近いところと言っていますけれども。
そういたしますと、この沖合い人工島の話とか発電、食糧備蓄の話などと絡みまして、今度のこのいわゆる
広域処理センターの設立に関しての
埋め立てというのが、そうした新しい技術開発といいますか、沖合いの
相当深いところ、いまは十メートルまでは行ける。しかし、十メートルと二十メートルの間という、これは非常に深いところなんですけれども、そこのところにいわゆる
廃棄物を使って
埋め立てをしようという新しい技術にもなるわけです。
運輸省の方も、新しい
港湾の技術を開発する、「深いところで軟弱な層のところに
埋め立ての技術の開発を」というふうなことを昨年の「
港湾」という雑誌にも出しておられますね。
そういうふうなことを
考えますと、これは
ごみの
処分に困るからということで、こういうことをそのまま手放しで本当に私たちが認めていいものかどうか、非常に疑問に感ずるところなんですよ。これはことしの二月十九日の朝日新聞に「瀬戸内海歯止め欠く
埋め立て」、これはもう時間がありませんので読みませんけれども、本当に
埋め立てということがそれでいいのだろうかというふうなことが書いてある。
先ほどは環境庁の方からも、環境を守るというお話が出ました。そういう点で、これは
厚生大臣が来ておられるといいのですけれども、
大臣がいらっしゃいませんから。
運輸大臣は環境をお守りにならないというふうには私は絶対
考えておりませんのですけれども、そういうふうな
観点から、いまこういうふうな沖合いにおける大規模な
埋め立て、しかも、
ごみ処理に名をかりているのではないかと思われるような
埋め立てが果たして
大阪の環境、
大臣も
大阪の方ですから
大阪の環境というのはよく
考えていただかなければならないと思うのですけれども、その点についてどのようにお
考えでしょうか。