○四ツ谷
委員 こういう質問をするとそういう御答弁が返ってくるというのは大体わかるんですけれ
ども、ことしの二月二日に日本船主協会の小野さんという方が
運輸大臣あてに要望書を出しておられますね。そのところに「埠頭
借受者の意向反映を図るよう措置することが
答申に調われているが、これを具現化するものとして、」
云々とありまして、「埠頭
借受者の立場を代表する
理事を常勤とする等の
規定が
整備されること。」というふうに御要望が出ているわけなんですね。先ほどから局長がいろいろと御答弁になっておりますけれ
ども、しかし現行法から見ましても兼職禁止が外れておりますし、それから学識経験者を入れるということなんですけれ
ども、これはちょっと問題が違いますが、ある生駒の山の調査をしているときに、その調査の
委員会というのを学識経験者で構成するというふうに国土庁が発表してくださったんですが、その中に大林組のある社員の方が入っておられるわけです。これは企業代表になるじゃないかと言いますと、土とりの問題についてはこの人がきわめて権威者であるから学識経験者として入れた、こういうことになっているわけなんです。
ですから、学識経験者というのはだれでもなれるということであって、むきつけに何々会社の代表を学識経験者として入れるというわけにはいかないと思いますけれ
ども、そうした知識経験を生かす学識経験者をその業界の
意見を反映する
役員として送り込む、そういうことを寄付行為で決めた、こういうことであって、兼職禁止のあの
規定が後退をしていることと
二つあわせまして、今度の
指定法人というものが前の
公団に比べてずっと業界の意向を反映するように、そして、それの裏づけとしてまた国ができるだけ口を出すようにしている、金は引っ込める、こういう形がきわめて明らかであるという
法案だというふうに思います。
ちょっと時間がありませんので、
あと一問だけ
大臣にお伺いしたいんですが、こうして
公団でどんどん
外貿埠頭ができていくんですけれ
ども、
外貿埠頭ができてもうけるのはやはり企業だと思うのですが、
外貿につくった品物を運ぶときに大変困った問題が起こります。いまポートピアが大変人気を呼んでおりますけれ
ども、神戸のポートアイランドにもずいぶんたくさん
公団によって
外貿埠頭がつくられているわけです。ところが、ここに外国から持ち込まれた製品またここに運んでくる製品がどういう形で運ばれているかという問題です。これは
大臣もよく御存じのとおりに、阪神高速それから国道二号線、国道四十三号線と、それにまた今度は新空港のアクセスとかいう話で湾岸道路がつくられるということで、私も実際この道を走ってみましたけれ
ども、これは本当に公害の真ん中で大変な被害を周辺にまき散らしているということなんです。ここにいわゆる神戸港線という臨港線があるわけですけれ
ども、ポートアイランドの中に国鉄が基地の土地を持っておりながら、
昭和五十四年六月にはオンレール化の方針を出しながら、全然ポートアイランドの中には国鉄のレールも何にも引かれていない。
〔宮崎
委員長代理退席、
委員長着席〕
そして、いわゆる荷物の基地を
合理化をしていくというふうな形で、いわばこういうふうな
外貿埠頭がつくられることによりましてでき上がった品物が運ばれる、またここに物が運ばれてくる、そのことがいまの非常なモータリゼーションによって住民には大きな被害を及ぼしている、しかも神戸港のように、臨港線という国鉄がりっぱにありながら、それが何ら活用されようとしていない、こういうふうな
現状でございます。
大臣にお聞きしたいのですけれ
ども、総合交通体系ということをよく
大臣おっしゃいますが、公害が発生しない、省エネの問題から考えても適合しているそうしたきわめて
効率的、能率的な輸送体系というものが、そうした
港湾が
建設をされたときに確立されなかったら、幾ら
港湾ができても、やはり地域住民にこんな多大な迷惑をかけるようなものでは困る、こういうふうに思うのですが、その点を
最後にお聞きして、私の質問を終わらしていただきたいと思います。