○青島幸男君 ですから、そういうことを言い出した責任上、私ここで撤回するなんて言っているのは非常に私もつらいんですけどもね。私、いままでるる述べましたように、まさに軽々しく、しかもあなた方がおやりになろうとしていることは、こういう努力もしているんだという弾よけに使われているみたいな気がしてしようがないんですよ。実際にそんなに収益は見込んでないんですよ、あなた方はそのことで。ですから、青島のやつうるさいからこの程度入れといて矛先をかわそうとか、そんなもくろみはとてもおありにならないと思いますけども、少なくとも一般の
方々から
値上げについて御非難をこうむるときの弾よけにするような意識でおやりになっているというような感じしかしないんですよね。どれだけもくろんでいるかなんて明確でないんですから、だったら、なおのことおやめになった方がいいですよ。ということは、もしそれをやるとなされば、既存の広告代理店をやっていらっしゃる
企業ありますわね、そこへ委嘱するのか、広告主探しを。あるいは
郵政省の中に営業部みたいなものをつくって
企業へ出かけていって、ひとつ広告を
お願いします、てなことを言って広告を取りに歩くのか。そういう要員がいるのか。しかも、この金額でやって大体年間十億枚とか何億枚とかも出て、実数どのくらいの上がりになるのだろうということも綿密に計算なすった上で配慮なすった方がいいと思いますし、一方、もう
一つの
方法ですけども、それはいま一括して勧銀が扱っているんでしょう、宝くじの方は。ですから、勧銀が扱っていて年間どのぐらいの総量の宝くじを出していって、しかも当せん率はどのぐらいだから、
経費を考えると利潤がこのぐらい、しかも当せんしたのに取りに来ない人いるそうですね。あれでも年間何億ってあるそうですからね。ですから、そういうすべての計算を当たりまして、実際それに踏み切ったらどのくらい郵政の赤字解消に役立つかということをまじめに御
検討になって
——、わりあい私は何かいい結果出るような気がするんですけどね。少なくともいままでのような品の悪い
やり方よりはいいと思いますよ、いやな方はおやりにならないんだから。でも、大蔵省はちゃんと認めてあれをやっているわけですしね。
それから神社仏閣建立の際とか、あるいは都市改革、あるいは王制の国にしましても
歴史的背景の中では緊急避難的に時の財政を助けるために宝くじ風のものを売り出したというのは
歴史的事実を拾いましてもかなりありますよ。ヨーロッパの
歴史の中でもありますし、大蔵省も認めてあれやらしているわけですからね。ですから、
郵政省もやったからって別にそう品の悪いことじゃないですしね。むしろ一歩一歩民主主義を外堀から埋めていって、適宜適切にできないというのは非常にそごを生じたりして結果よくないと。大体、そごを生じて結果よくないのをとつおいつ繰り返しやっていくのが民主主義の基本なんですよね。ですから、
値上げ一つにしてもこれだけ時間かかるわけですよね。でも、時間かけて論議することがやっぱり国民の
皆さんに郵政のあり方を理解いただくことだったり、それから
郵便というものに対する理解度が深まると同時に感謝もいただけるし、協力もいただけると思うんですよね。それを適宜適切に上げられるようにといって法改正をするということは、あしたから戦争するんだから戦争前に議会なんか開いていられるかという話になるのと同じですからね。こういう話を積み重ねていったら、あしたから戦争だからみんな武器持って集まれみたいなことだって、そこへ直結している話ですよ、これは。
皆さん繰り返し御議論になっていらっしゃるけども。
私は、そのことの民主主義を根底から覆すような品の悪さから考えれば、財政の問題なんてこれはどなたも了解できる問題として通れば一番民主的な
やり方だと思いますし、私が挙げたのはただ単に例であって、何もこうすりゃいいじゃないかという、これは三回やれば赤字解消ですよという冗談めいた言い方もしていますけど、頭の悪い私でもこのぐらいの
提案をするわけですから、
皆さん優秀な官僚組織もお持ちになっていらっしゃるし経験もおありになるんでしょう。ですから、その中から本当に私
企業だったらどうしてこの急場を切り抜けるだろう。独占
企業だし親方日の丸だから
値上げで追っつくんですよね。それをほかと競合している
企業だったら、即
値上げが増収に結びつくとは考えられないようなこんなことをやるわけないですわな、きっと。何もこの席で
立場上いたけだかになって
皆さんに説教をたれるなんというつもりは全然ありませんけども、とりあえず私は非常にこの
やり方に憤っているということを隠し切れないわけですよ。
ですから、
皆さん方はこの
法律さえ通っちまえば後は楽に簡単に
値上げできるからいいやというのでもって、このあらしさえ頭下げて通り越さしちまえば楽だというような
かっこうでもし御認識になっていて、国家百年の計を誤らせるような非民主的な決断を行使なさろうとしているということについては、子々孫々の代まで恥じてしかるべきだというふうに私は思うんですけどね。全りと言えば、これ以上しゃべっていますと何を言い出すかわかりませんから、言いたいことを言って恐縮ですけども、私が前回申し上げましたCMを取り入れる件の真意を御理解いただきたいと思いますし、今回CMを取り入れることをやめてもらいたいという
お願いも改めて御理解いただけたと思いますし、いままで培ってきた郵政百年の
歴史と伝統をカタにして何かやるんだったら、それはそれなりの理解の行き届くような
方法にしてもらいたいと思いますしね。
ですから、前回CMを取り入れたらどうだと軽々しく私が申し上げたことをこの場で改めて撤回さしていただくということで、質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。