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竹田四郎君 何かいまゼロリストのことを
大臣おっしゃっているんですが、あのゼロリストぐらい
国民をばかにしたものはないと思うんですよね。伸ばさなくなったらどうなるのか各省で書いてこい、各省じゃとにかくゼロじゃ困るような書き方をしてきますよね。たとえば、住宅金融公庫の五・五%のを一一・一%ですか何かになっちゃうだとか、教科書についてはどれだけはやれるけれどもどれだけはやれないという、まさに非現実的なものを並べさしているでしょう。自衛隊の燃料費のところの問題も同じですよ。
あれをまとめたのは
大蔵省がまとめたんでしょう、紙は。意見は全部各省庁でしょう。こんなものをやらして
大蔵省のスクリーンを通したものかと言ったら、
大蔵省のスクリーンを通ってないでしょう、何も。あれ通っているんですか。たとえば、いま私の挙げたような問題は、
大蔵省の担当主計官はその省庁のことについてはある程度わかるでしょう、いままでやってきておるんだから。これは現実的なのか現実的でないのか、そのぐらいの
判断はできると思うんです。ただそれを並べて、各省庁が出してきたものを並べただけで、これがゼロリストでございますと。あれはせっかく金と人間をかけて、幾らかかったか知りませんけれども、まさに冗費の最大たるものですよ、ゼロリストは。だれも信用していませんよ。
新聞だってそうでしょう、自民党さんでさえあれ信用しちゃいないでしょう。
だから、本当にそういうことをやるなら、
大蔵省なら
大蔵省の立場というもののスクリーンを一回通したものでゼロリストをつくるのならわかりますよ。結局あれは
大蔵省がつくったものというふうに
国民は見ていると思うんです。細かいことはわかりませんから。何てくだらないものをつくったんだろう、金が足りなくて困るというときに人件費と金をかけて、何てこんなつまらないものをつくったろうというのが私は
国民の批判だと思うんです。だからあのゼロリストをせっかくつくってやったけれども、
大蔵省のスクリーンを全然通ってないということですよ。そんなものはだれが信じますか。だから、あれはただ
国民に対するおどしだとか、増税以外にはないだろうとかという世論誘導にしか使ってないという不信がもうあるんじゃないですか。
そういうことに対する反省をしてもらわなければ、
国民はますます
財政再建に対して協力しなくなる。
大蔵省の言っていることは何言っているかわけがわからぬ。しかも、いろんな内部のことは全然あれでしょう、
国民に知らしてないでしょう。あなたは
国民に、教えてくださいとか
理解してくださいということを盛んに言っているでしょう、あらゆるところで。
理解できるようにわれわれに情報公開していますか。ちっともしてないじゃないですか。一般会計だけじゃこれはだめですわな。特別会計の問題もあるでしょう、
政府関係機関の
関係もあるでしょう、特殊法人のこともあるでしょう。こういう特殊法人や特別会計やなどのことは
国民には全然わからぬ。現実にそうでしょう、
財政投融資の計画の問題だって、国会に詳しいものを出したことはないでしょう。そういうことで
国民にわかれわかれ、さあ
経済再建だ、むだは省きましょう、増税には協力してくれと言って、いまのような
大蔵省のやり方で
国民は協力できますか。もっと役所の内部の冗費のところを出したらどうですか、はっきり。自分たちのことは出さない、人のことは出すけれども自分たちのことは出さない、こういうあり方というものでは私は
財政再建はできないと思うんです。
もっと
大蔵省が
国民に対して、いままで知らせなかったような、あるいはいままで疑問に思っていたようなことをもっと公開していく、
財政の仕組みをもっと一般会計だけじゃなくてほかの会計をも含めてはっきりさせていく、そういう体制を私は
渡辺さんに期待をしている。それでこそお
茶の間で議論ができるんです。二十三回おやりになって何を説明されたか知りませんけれども、まあ「歳出百科」という本を持ち歩いたようでもあります。あるいはこのダイジェスト版、色のついたのを持ち歩いたようでもある。それ以上のことはないわけです。そういうことで本当に、私どもはまず冗費の節約をやっております。私どもは
経費の節減をやっておりますと、
国民は信じっこないですよ。
国民の頭に焼きつけられているのは、役人というのは親方日の丸なんだというやつがまずぼんときている。それで後、こう言ったところで私は信頼されぬと思うんです。
そういう点で、もっとどうなんですか、
渡辺大臣はそういう
意味じゃ
大蔵省出身じゃないから非常に私はその点は買っているわけです。もっと内部のものを
国民の前に提供したらどうですか、情報を提供したらどうですか。それが、あなたが
国民から知恵をいただきたい、
国民にわかっていただきたいということじゃないですか。何にも見せないで、わかっていただきたい、知恵をかしてくださいと言ったって、わかりっこないですよ、そんなもの。
とにかく、
財政の仕組みなんというのは率直に言ってむずかしいんです。一般の
国民に。それなのに何にも説明を示さないでやるということについては、これ問題あるんじゃないですか。
私は、
財政再建の手順というのはそういうことを言っているんです。本当に
国民にわかるようにやったら私は
国民は協力すると思うんですよ、自分の国ですからね。何とか平和に、何とか暮らしも安心してできるような、そういうことを望んでいるんですからね。いまのようじゃ知恵の出しようないですよ。こういうやり方についてどうですか、
大蔵大臣、もう少し
国民にわかるように材料を提供していく、そういう意思はございませんか。