○
国務大臣(
塩川正十郎君) まず問題点は三つあったと思いますが、その第一点の、危険物であるか何かわけもわからぬで運んでいるという話ですが、これは私も
お話を聞きまして、そういうことがあり得るのかなと思うております。確かに、港湾運送業者と、それをまたトラック業者へ渡した、そういう段階までは確かにわかっておるんだろう。しかし、そこから先の、子から孫へ行ってひ孫というふうに行ってしまうと、何かわからぬ、こういうことだろうと思いますが、こういう点につきましては、
先ほども
自動車局長が
答弁しておりますように、よく一回業者と相談してみて、どういうぐあいに確認方法をとったらいいかということ等も十分に
対策を
考えさしてみたいと思うております。
それから、車両法違反のやつを走らしておる、こういうことでございますが、これは
自動車局あるいは陸運局だけで片づく問題ではございませんので、まあ相談をしながら、
道路管理者並びに
公安委員会等と相談して、十分いたしたいと思うんですが、これもいま即答でこういう
対策をやりますということは言えないのが残念でございますが、そういうことにいたしたいと思います。
三番目の問題のダンピングの問題でございますけれ
ども、これは言うべくしてそう簡単に、それじゃこういうぐあいにいたしましょうというやつは、実は私もよう言わぬのです。これはなぜかといいましたら、実はそういううわさは私はどこでもよく聞くんです。
先生のおっしゃるとおり私も聞くのですけれ
ども、それじゃ
実態、どこかあるのかといったら、それがすうっと消えてしもうて、だれも、おれは知らぬねえということになってしまう。出てこないのです、実際のところいいまして。それはなぜかといったら、やはりこれはいけない、私もそれはようわかるんですけれ
ども、実際の問題となってきますとそれは表へ出てこないで、そこらの専業者等、その下請、また下請、ここらが一体となって、食っていくためにはそういうことをやらざるを得ないというようなことをやっている。いいか悪いかは、これはもう確かに私らもいいとは思わない。けれ
ども、競争で荷物が少ないときなんか
——だから荷物があるときはちゃんとしたものを払っておるのです。荷物が少ないときはやはりそういう競争で、認可料金から下回って取りますというのを親方が取ってきよる。それをまた子方に落とす、こういうことになってくる。これはもういかんともわれわれとしても手がない。
ただし、こういうことは言えると思うんです。これは
運輸省の仕事よりもむしろ中小企業
対策の問題であって、もしその下請の下請、そういうところがそういう不当な契約を強制されておるというならば、これはまあ中小企業の駆け込み相談というのがありますから、そこらで一回話をするというのも一つの手だろう。しかし、こちらの方で
実態がわかるようでしたらそれは指導できますけれ
ども、なかなか
実態がつかめない。でございますから、具体的な申告がありました場合に、そういうようなものを対処していきたい、こう思うのです。
それから、はなはだついでで恐縮でございますが、どうせはしけの話も出るやろう、こう思うとりますので、これもちょっと言っておきますと、はしけの個人船主ですね、これと一回座って話をしたらどうだ、相談したらどうだとおっしゃいますけれ
ども、私はそれは結構だ。しかし、そのはしけの個人船主がわいわい、わいわい言っている。だれがその責任者なのかわからぬ状態なんです、いま。ですから、一つの港湾管理者単位でも結構ですが、その港湾の単位ででも、まずその個人船主が相談をして、だれをその代表者に選ぶか、あるいは協会か何かをつくるかということ、それをまずやってもらって、代表者、これをきっちり決めてもらわないと、わいわい、わいわい数だけ集まってきて言いたいほうだい言って、わあっと帰ってしまっても、これはまとまりません。ですから、そういう個人船主の団体といいましょうか、その団体をつくり、そして、その代表者がはっきりしてまいりましたら、これは、一つはわれわれも行政指導の対象としてなってくる。そうすれば、はしけ業者、それから専業者、それから港湾運送
関係の者が集まって、そこで協議ができる、こういうふうに思うておりますので、といってほったらかしておくというわけじゃございませんで、はしけの方は港湾局ですから、港湾局長に、きょうも私は、一体はしけの専業者の
実態、そしてその専業者がどういうふうに個人船主と結びついておるかということを一回この際に
調査をしてみて
実態を調べたらどうだと言っておりまして、いずれまた御
報告できるときもあろうかと思うたりいたしますが、いずれにしても、そういう決め手となるものは、私の方からはいまこういうようにいたしますという決め手が出てこないのは残念でございますけれ
ども、そういうことのないように事前に予防しておく措置は
努力してまいりたい、こう思っております。