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吉田正雄君
大臣、いろいろこの
契約だけでずいぶん時間かけてやってきていますけど、私が何でこういってしつっこく言っているかといいますと、今日まで
事業団のいろんな運営費等から考えますと、莫大な金がかかった。ところが、いま言ったように、
契約の相手がここの
契約に盛られた条項を盾にとって、その
期限の
延長というものを認めないということで、これはそろばん上実に明確なんですよ。これは素人がちょっとこの
内容見ても、これはまだ全文もらってないからわからないんですが、さっき言った
設計という文字を一つとっても、一体
基本設計を指しているのか、
設計全体を指しているのか、そういうものがさっぱりわからない。わかっちゃぐあいが悪いということをおっしゃっている
部分もあるようですから、そこまではいいと言って、必要なところだけということでやったんですが、私にすれば
契約というのは、当時として考え得られるあらゆる場面というものを想定して、一方的に
責任が押しつけられるような
契約というのは避けるべきであったと思う。とりわけ、国家事業として国民の税金をこれだけつぎ込んでやっているんですから、これが
契約上の不備、手落ちから全部国が背負い込むなんていう、こんな、ずさんな
契約というのはないと思うんですよ。
〔理事後藤正夫君退席、
委員長着席〕
三菱重工にとってこんなありがたい
契約はないですよ。未完成品をとにかく全部国に押しつけちゃって、後は知っちゃいないという
契約内容なんです。こんなばかな
契約はありませんよ。会社だったら社長以下全部首ですな。会社つぶれてますよ、こんなもの。国だからこうやってまた多額の金つぎ込んで幾らでもやれる。
事業団ますます人数ふやしましょうなんて話になってくるんだけど、民間会社ではとても考えられないですよ。とっくの昔に社長以下総退陣、会社つぶれていますよ、百何十億も二百億も金かけてやっているんですから。
そういう点で、私はもう一つの方の
契約書、これについてもいまもらって詳しいことまだ見ておりませんが、ちょっと見ただけでこの程度のことしか書いてないということになると、これがまたどうなるのかというのは、どうもはっきりしないんですよ。まあ一定の期間を入れるというのはわかりますけれども、ここのところを見ますというと、また
工事の
引き渡し、それから所有権の移転、それから今度は瑕疵担保ということで、瑕疵が発見された場合には二十四ヵ月以内にとかなんとかいう期間ありますけど、またこんな
契約をやっていると、こんな
契約といってもまだいま見たばかりですから詳細わかりませんけど、これはまた次に聞きますなんて言うと、またかなんておっしゃるかしれませんけど、いまやっとわかったわけですよ。きょういただいて、いままでの
契約がきわめてずさんであったということがはっきりしたわけです。ところが、いまこの場で次の
契約を見ますと、また同じことが繰り返されるかもわからないような私は
内容じゃないかと思うんです。これはもうちょっと私の方で研究しますけど、そういうことで
大臣、しつこいように言っているというのは、われわれのポケットマネーの金額じゃないんですよ。国民の血税が何百億円も費やされるわけでしょう。これからさらに、この改正法案では五年間もまた
延長しようというんですよ。国民から見たならば、こんな金食いの大変な
事業団抱えてどうなるんだという率直な私は気持ちがあると思う。そういう点で聞いているんですよ。だから、本当に決断のある
大臣だったら、長々とした
論議なんて要らない一遍に解決のつく方法があるんですよ。まあ中川
大臣にできたら、これは将来の総理としての資格十分に備わるんです。そういうことで、この
契約については
事業団にとって、国にとって、きわめて穴のあいた
契約書であったということがよくわかりました、きょうの
答弁で。そこで、もう一つの
契約についてもお聞きをしたいんですが、まだ私いまもらって見たばかりでよくわかりませんから、さらに問題は後回しにしたいと思うんです。
そこで、法案の中身に入る前に、次のことをまずお聞きをしたいと思うんです。
内容についてはまた次回、私でなければ他の
委員の方からいろいろ
質問が出ると思うんですが、きょうここで明らかにしておいていただきたいのは、この
法改正に当たって
大山委員会報告は「今後、「
むつ」の研究開発
計画を進めるとした場合、次のような考慮や施策が適当と考える。」という提案を行っておるんです。これは
大臣、先ほどの
報告書の十四ページに、大綱的にまずばっと書いてあります。十四ページに「今後の進め方についての提言」ということで、一、二、三、四、五、六と、こういうふうに書いてあるわけです。そしてもう少し詳しくしたものが四番目の結論というところにあるわけです。六十四ページです。六十四ページに「今後の進め方についての提言」というのがございます。ここはさっきの十四ページのものをもう少し敷衍したものなんです。
そこで、私がお尋ねをいたしたいと思いますのは、この
大山委員会が
指摘をし、そして行政なり
事業団に対して
基本的な行政のあり方や業務の運営等についていろんな提言をしておるわけですが、その後この提言をどのように行政に反映をしたのか、これはまず科技庁にお聞きをしたい。どのようにこの提言というものがそれ以後の
原子力行政に反映をされてきたのかということが第一点ですよ。
それから
事業団に対しても、
事業団のあり方についてここにいろいろ提言がされているわけです。そういう点で、
事業団としてはこの提言を今日まで具体的にどのように取り入れ改善をしてきたのかということをお聞きをいたしたいと思いますと同時に、科技庁に対してはその提案が具体的にはいまの
法改正案にどう盛られたのかということを、まずお聞かせ願いたい。