○半谷説明員 ただいまお尋ねの幹線系に対します強化の点でございますけれ
ども、まず線路増設、単線を複線にする、あるいは複線を複々線にするというようないわゆる強化の問題でございます。
これは現状を申し
上げますと、私
どもの方で区分しております幹線系線区が現在六十六線区、一万二千三百四十キロございますけれ
ども、そのうち複線化されておりますのが、これは複線化以上を含んでおりますが五千六百十四キロ、四五・五%でございます。現在、複線化以上の工事を進めております線区が二十一線区、延長にして四百十キロでございます。これは御
承知のように、線路容量以上の列車を走らせる必要があるということになりました際に線路を複線あるいは複々線にするわけでございますが、現在主としてやっておりますのは大都市交通、いわゆる通勤通学輸送対策と称されるものでございます。
それから、それ以外にいわゆる幹線系の線区で複線化工事も一部進めておりますが、御
承知のように、現在輸送量が全般的に残念ながら下がってきているという
状況でありますので、幹線系全般についていま複線化を進めるというような
状況にはございませんけれ
ども、その中でもただいま建設中の新幹線に接続する線区であるとか、あるいは大部分が複線化になりまして一部に単線が残っているというような線区、そういったような線区を主体にいたしまして幹線系の複線化を進めているという
状況でございます。
それから、電化でございますが、電化につきましては現在幹線系のうちで電化キロ七千八百キロございます。電化率が六四・七%になっております。現在電化工事中の延長キロは五百三十二キロほどございます。今後の電化の進め方でございますけれ
ども、現在の非電化線区の実情、それから輸送量の推移等踏まえまして、電化の効果というものを確認した上で計画を進めていきたいというふうに
考えております。
それから、三番目にお尋ねの軌道強化であります。最近、幹線系の、地方交通線も含めておりますけれ
ども、軌道強化に力を入れまして、いわゆる安全対策ということを主眼にやっているわけでございますけれ
ども、現状はいわゆる一級線と言われる幹線系の中でも列車回数の非常に多いところ、これにつきましてはレールの六十キロ化を進めるということで進めてきております。計画の約四〇%が現在時点までの進捗
状況でございます。また、まくら木をPC化するという工事も進めておりますが、これは近く完了する予定でございます。以下、二級線、三級線につきましてもこれにならいましてその輸送量に合った形でのレールの交換、まくら木交換あるいは路盤強化対策等を
実施しているわけでございます。
なお、線路の保守体制につきましても、現在新たな保守用の機械を重点とした保守体制を
実施しておりまして、線路全般の強化に力を入れているという
状況でございます。