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寺田熊雄君 それは一定の目的をもって移動あるいは出動するわけですからね。つまり、戦闘目的のために出動する場合とそうでない場合とでは、もう装備も違いますしね。それは当然でしょう。だから、その目的は何かということがきわめて重要なんで、これにつきましては、これは三十五年の四月十三日の衆議院安保特別
委員会で赤城
防衛庁長官が「
日本の基地を利用して出る場合に、それが戦闘行動として出るかどうかということが判定されるわけであります。でありますから、直接戦闘をしていないところへ行く場合であっても、
日本の基地を離れるときに、戦闘の目的をもって離れるということでありますならば、これは戦闘作戦行動のために出た、こういうことであります。それからまた、作戦の中のどういうことで出るかということにつきましては、
日本の基地を使用する際に、これは判定してきめるべきであろうと思います。」、また「戦闘作戦行動の基地としての使用の典型的なものを申し上げますならば、戦闘任務を与えられた、たとえば航空部隊、あるいは空挺部隊、あるいは上陸作戦部隊、こういうものが発進基地としてこの
日本における施設・区域を使用する場合、こういう場合をさしていると思います。」、これは戦闘作戦行動というのは何かという大貫大八氏の
質問に対して答えたものですね。大貫氏は、続いて「そうすると、戦闘作戦行動というのは、もう戦闘状態に入ったことが
前提になるのですね。準備行動というのは入らないのですね。」という
質問に対して、赤城
長官は「準備行動は入りません。戦闘任務を帯びて発進する、こういうことであります。」という答えをしておる。それから、これは三十五年の二月六日の衆議院
予算委員会で藤山外相が「
日本の基地から戦闘に出ます場合は、当然これは事前
協議の対象になります。補給につきましては対象になりません。しかしその間に
中間な関係があると思います。それらのものについては、その戦闘作戦に直結しているものについての問題については、当然事前
協議の対象になると思います。」、つまり補給といえ
ども作戦に直結していれば事前
協議の対象になると。それから赤城
防衛庁長官も「前線へ
日本から出動すると、そこで戦争が始まっている、そこへまた弾薬、食糧等を運ぶ、こういう場合には、これは直接不可分の戦闘作戦行動の中に含まれるものとして
協議の主題になる、こういうふうに考えております。」、なお「戦闘任務を与えられた航空部隊あるいは空挺部隊、上陸作戦部隊等の発進基地としての施設・区域の使用が典型的なものであります。」、つまり戦闘作戦行動の基地としての使用の解釈としてこういう答弁をしているわけですね。
だから、任務を持って行く場合は、やはり私は当然事前
協議の対象になると。これはなぜかと言いますと、それが相手国のやはり報復を受けて
日本が戦争に巻き込まれるおそれがあるかどうかということがこの事前
協議の対象になるかどうかのメルクマールでしょう。だから、戦闘行動のために発進するということになりますと、いま申し上げたように、その目的をよくとらえていただかなければいけないと思いますよ。どうでしょう。これは大臣。