○
川村清一君
関連して、
家畜共済につきまして二、三お尋ねして
質問を終わりたいと思いますが、一括して申し上げます。
第一点は、これは五十三年の
審議のときに、私いろいろ
質疑の中で意見を申し上げたんですが、現行法によりますと、
家畜共済の掛金の
国庫の負担割合ですが、牛は二分の一、馬は五分の二、種豚は五分の二、肉豚は三分の一、こういうような点でございまして、この点につきまして、牛と馬が違うのはおかしいじゃないか、牛と馬は同じにするべきじゃないか、種豚と肉豚も同じにすべきじゃないかということを強く申し上げましたら、今度
改正案では馬が牛と同じように二分の一になった。肉豚も種豚と同じように五分の二になった。意見を申し上げたのが取り上げられたことを
評価いたします。そこで
大臣、このように
委員会で
委員が熱心になっていろいろ議論をしているわけです。
村沢委員が二時間にわたっていろいろ意見を述べておると、こういったようなことが
一つ一つ、一遍にできなくても、
財政問題がありますから一遍にできなくても、こういうふうに
実現されていくようにひとつがんばってもらいたいと、この点は非常に私、
評価しているわけです。こういうような
考え方で今後とも
行政を進めていただきたいということを強く要望しておきます。後で
大臣の御
見解をいただきたいと思います。
それから第二点でございますが、これは五十三年のときの
附帯決議の中にあるんですが、家畜診療所の整備、これをしっかりしなさいということ。といいますのは、家畜診療所の設備として医療機械が非常に整備されておらないわけです。そこで、医療機械の整備のためにもっと力を入れなさいということを申し上げたわけであります。
それからもう
一つは、診療点数の改定であるとか、獣医師の待遇
改善を配慮してもらいたいということを
附帯決議につけてあるわけであります。と申しますのは、現在家畜診療所の
経営が非常に赤字
経営になっているわけなんです。これではしっかりした診療もできませんので、診療点数を改定するとか獣医師の待遇
改善にもっと力を入れてもらいたいと、これを
附帯決議としておりましたが、その後どのように進められておるかをひとつ御回答いただきたいわけであります。
それからもう
一つ、これも
附帯決議の中に入れてあるんですが、生産
共済を
制度化するように
検討してもらいたいということです。この生産
共済というものが、いろいろこれは問題があると思いますが、結局牛、豚の死産であるとか、あるいは馬でありますというと明け二歳になってから
保険の
対象になるわけですが、その以前に死亡するというような事故もあるわけで、こういったような
保険の
対象にならないものも
対象にするように
検討してもらいたいというこの要望をつけてあるわけですが、これに対してどのような
検討をなされておるのか、これもひとつお聞きしたいと思います。
それから、最後でございますが、家畜は、いわゆる
損害が発生されてから補償
措置をすると、これが
農業災害補償法のたてまえでありますが、そこで、これはほかの農産物と違いまして、家畜の方は生き物でございますから、けがとか何かは別にいたしまして、疾病のために死亡するというのは非常にある。しからば、人間と同じように死なないように病気の予防
措置というものがなされなければならない。家畜の疾病の予防
措置というものがどのようになされておるのか、ここに力をもっと入れるべきじゃないかというのが私の意見でありますので、それに対する
考え方をひとつ示していただきたいということであります。
特に申し上げたいのは、私は北海道は目高の産でございまして、日高というのは日本一の競争馬の産地でございます。二、三日前桜花賞の競馬がありましたが、あの競馬で優勝した馬も私の町から出ている馬でございまして、そういう地域であるということをまずひとつ頭に入れてもらいたい。そういう立場で私がこれから申し上げるわけでありますから、御
検討をいただきたいと思うわけであります。
この競争馬の種馬は非常にこれは高いのであります。やはり常に改良していかなければよい馬が出ませんので、それでイギリスであるとかフランスであるとか、アメリカであるとかというところから種馬を
輸入いたしますが、一頭、現在は四億だ、五億だという非常に高価な馬が来るわけでございます。そこで、人間の世界でもそうでございますが、世界の交流がもう激しくなったと、要するに交通が非常に便利になって地球が小さくなったと言ってはおかしいですが、それほど人的交流が激しくなった。そういう結果、さらにまた高度
経済成長の中で工業がどんどん発展しまして、その結果公害による奇病ですね、いままでかつてないような病気が出てきているわけです。それで、人間の世界でもこれはわからないんです、何の病気なんだか。といったようなことが、あるいはスモン病であるとかあるいは水俣病であるとかといったような、こういう病気になっておる。と同じように、家畜の世界、特に競争馬の世界には非常にあるわけです。外国から馬が入ってきますから、いままでかつてないような病気がある。何の病気だかわからないわけですね。そういったようなものに対応して予防
措置ができるとかなんとかという、こういう技術が必要になってくるわけでございます。
そういうわからない病気のためにそういう高価な馬が流産をするとかなんとかということで多大の
損害を受ける。しかしながら、その
共済金額というのは何億なんという馬にそんな
共済金額がかかるわけがないですから、今度
改正になって一般の馬は百十九万二千円まで
共済金額になると、それから種馬になりますと五百十四万五千円までが
共済金額になるといったような、こういうようなふうに
改正されたようで、これは結構でございますが、これらの問題でとても解決するものでございません。
そこで、私のこれから申し上げることはどういうことかというと、これは本当に特殊産業でございますので、全国的な問題でございませんが、日高あたりの軽種馬生産をやっておる牧場主あたりが強く要望されておることは、この地域に家畜衛生研究所といいますか、そういうものを研究するものをやってもらいたい。本来ならばこれは文部省所管で、たとえば北海道は帯広に畜産大学がありますから、この畜産大学がこういう地域にそういう研究所を設けてくれればいいけれ
ども、なかなか文部省ではこれはやる気があっても
財政的に力がなくてできませんが、そこで、農林省、あるいは競馬が盛んになって多大にもうけておる中央競馬会、これは
国庫納付金に中央競馬会から恐らく
昭和五十五年度は千五百億、それ以上ぐらいの金が
国庫に入っているはずです。千五百億
国庫に入るということは、馬券の売り上げが一兆五千億あるということなんです。競馬法によって馬券の売り上げの一〇%が
国庫へ入るわけですから、そうすると一兆五千億という以上の馬券の売り上げがあった。この間の桜花賞だけで一日で百億近い九十何億。これがダービーであるとかあるいは天皇賞なんかの競馬になると、有馬記念競馬なんかになると一日百五十億ぐらいの馬券が売れているわけですね。それがばくばくと一〇%は中央競馬会へ入るわけですから、そこであんな発馬機なんというああいう問題、KDDと同じような問題が、こんなにばくばく金が入るから出ているわけなんで、そういうような金を、いま言ったような家畜のそういう医療研究所をつくるようなものに使われるような指導なり
——まあ国がやってくれれば一番いいんですが、国も簡単にお金がないからできないでしょう。そういうような
措置を考えてもらえないかどうか。これは
検討してしかるべき問題だと思って問題を初めて提起したわけでありますから、ここでそれはやりますとかやりませんとかという
答弁でなく、十分これは
検討すると、あなたのおっしゃる点はよくわかったから、そういう点に向けて
検討するということだけ、ひとつ
大臣なりあるいは
局長から御
答弁をいただいて、私の
質問は終わります。
以上です。