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小笠原貞子君 それじゃ、ぜひそういうことで御
調査いただきたいと思います。
時間がなくなりましたが、次に水産庁の検査体制、その水産庁としての責任問題についてお伺いしたいと思います。
道漁連として中期経営
計画というものを策定をしております。そして、
昭和四十八年から五十年に第四次、そして、
昭和五十一年-五十三年に第五次、第六次と次々と出されているんですけれ
ども、そのうち、ずっと調べてまいりましたら、第四次中期経営
計画というのがあるわけです。ここのところに、つまり、道漁連に段階的に
商社機能を導入していくというふうに書かれているわけなんです。
商社機能を導入していくというようなこのことが、この事件になって考えられますことは、この
方針のもとに道漁連は
商社機能を拡充していって、そして員外取引は急増したと。そういう中で西村
課長が空売りに走らされるというような、こういうことに結果的にはなってしまったという点から見ても、この
商社機能を強化するという問題がどうだったのかという点です。
それからもう
一つ、外国に対する投資というものが事実今度は外に向かって行われているわけです。四十八年以降、たとえば四十九年、韓国の北菱に対して道漁連は一億円出資しております。それから四十九年に組織を改組いたしまして東京営本が設置されたわけです。このようにみずから
商社機能を担いながら実際やってきたという道漁連のあり方、これについて、いままでいろいろと監査をなすった中でどういうふうにごらんになっていたか。
時間がないので続けて私申し上げますけれ
ども、四十七年以降常例検査の主要な
指摘事項というのを出していただきました。これを見せていただきましたけれ
ども、道漁連が
商社化していくという、非常に大きな問題になりますね、これは。こういう問題については何ら触れられておりません。
北光という道漁連一〇〇%資本の子会社が出ております。これは
商社機能の最たるものだと私は見ておりますけれ
ども、歴代営業本部長が社長兼任、道漁連幹部も役員で送り込まれていると。そして今度の空売りにも大きな役目を果たしているということから考えまして、この
商社機能へずっと進んでいったというところから、私は水産庁としてどういうふうに見てこられたかという問題が大きな問題だと思います。
それから、先ほど言いました韓国につくられた北菱というところですね。この北菱という会社に一億円出資しております。この問題も非常に私は理解に苦しみます。たとえば北菱というのは、釧路、北文、三菱商事の出資会社。フィッシュブロック――スケソウの冷凍の肉です――この生産ですけれ
ども、一方で釧路の北市、これは御
承知のとおり道漁連五五%出資の会社ですが、同じものをつくっているわけです。この北菱という会社が韓国でスケソウの原魚を
買い付けしているわけです。その韓国でスケソウを
買い付けしているというそのスケソウは一体どこから来たのかというと、これは北海道近海でいま漁民が非常に苦しんでおります。
水産庁長官にも私何回も質問もいたしましたし、御努力もいただいております。韓国漁船で非常に苦しめられている、この北海道へ韓国漁船が行ってスケソウをとって、そして韓国の北菱という会社に売っているということから考えますと、これはもう沿岸漁民が聞いたら私は本当にすごく腹立たしいことに思うと思うんですね。こういう外国への一億の出資をしてきておりますね。
こういう問題から考えましても、国内で
商社化するんだよという
方針を出し、そして実際
商社化に走り、そして外国へもこういうような資本を出して漁民の利益を全く損うというような結果を招いてきていると、こういう点を考えて、この監査、検査の中でこれをいままで
一つも
指摘されてこなかったのは一体何だという
一つの責任としての問題をお伺いしたい。
そして責任云々ではなくて、現実にこういう事態が明らかになったときに、これはどういうふうに反省して対処されるのかという点が二つ目の問題です。
そして最後に、私は時間がないから最後にまとめて言いますけれ
ども、私たちもこれ何とか再建したいですよ。その再建するためにこそ真相を明らかにしなければ、形だけの再建では後必ず次々と問題が出てきます。だから、本当の再建を私は願うゆえにこそ、きちっとした
姿勢で真剣に取り組んでいただきたい。そしてこの再建に関しては、漁民の
皆さんがかずのこも入れて二百億からの欠損をわれわれにかぶせる気かと。また、働く
人たちは、一体自分の職場がどうなるんだろうと、やりきれない気持ちで怒りと一緒にいまもうこれを非常に注目しているわけです。そういう意味において、はっきりした真相解明をやっていった中で本当の再建ができるという
姿勢をとっていただきたいと思います。
きょうは時間がありません。もうほんのとば口だけにしました。
あと、いろいろと政治がらみの問題だとか、たくさんの材料がそろいましたら次々とやっていきたいと思いますけれ
ども、いまのところは、どうか真剣な取り組みで真相究明ということについてきちっとやっていただきたいということを切に希望して、質問を終わります。