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上林繁次郎君 あのね、精神的なものが大事だということでね、あなた、人間の行動というのは精神から生まれてくるんですよ。精神なくして動きようがないんだよ。逆言っちゃだめだよ、逆言っちゃ。そこから始まるんだから。だからそれが一番基本になるんだ。だから、どんななれないことでも、その緊張感があれば、いわゆる問題というものは最小限に抑えることができるという可能性はそこにひそまれているわけです。それは技術のことは大事なことです。しかし、鉄砲をいじるのに二
年間にわたってその仮
許可の期間に事故が全然なかったということは、まあ銃といったってね、私も——昔の話をしてもしようがないかもしれないけれ
ども、軍隊で鉄砲をいじらしたでしょう、あんなものはすぐ覚えなくちゃいけないんだよね。すぐ覚えさせられちゃう。またすぐ覚えるんです。そのように、銃の、これがこうなれば危険であるということについては、そんな大げさなことを言わなくたって、事故を起こさないだけのことは十分にできるわけです。それを言っておきます。
それともう
一つは、いわゆる仮免が、その制度がなくなるでしょう。そうすると、あなたは射撃場でもって備えつけの銃を用意しなきゃならないんだから、そこの負担があるでしょうという、こういう話があった。それも聞きます、これから。そう言った。しかし私は、銃を取り扱う
業者の人たち、そういう人たちの私は手先でもなければ出先でもない。こういうところで話をする以上、国の立場の考え方、あるいはそういう人たちの立場の考え方、それを総合してどれが一番筋が通っているかということを自分で見出したつもりだ。だからいまここでしゃべっている。そうするとね、確かに備えつけ銃をやるためにはそれだけの投資が必要になってくるんです。だけれ
ども、そのかわりに、射撃場経営のいわゆる
業者、ということは
銃砲店を経営する
業者ですね、射撃場を持っている。そういう立場の人たちは、今度は銃の
販売に当たって物すごく有利な立場に立つこと間違いないんです、これは。絶対間違いないんですよ。そうなると、全国に何店いわゆる
銃砲店があるのか私は知らないけれ
ども、そういう人たちの銃の
販売業績というものは必ず落ちてくることは間違いないんです、こんなことは。そうすると、法のもとにすべてが平等でなければならぬという考え方からするならば、当然そういう人たちに対する配慮というものがなされていかなければならぬと私は思う。だからさっき言ったように、
警察庁の
目的が達成されれば多少の弊害が起きてもしようがないんだという考え方はこれは成り立ちませんよということを最初に申し上げた。当然そこまで考えるべきである。射撃場を経営する
銃砲店というのは絶対有利な立場にある。仮免の制度があったときにはどの
銃砲店にでも行けるんです。そして相談する。相談すると親切に教えてやる。そしてそれに基づいて
手続もする、そういう役割りをしたらしいね。だから、そういういわゆるつながりがつくと、その人が銃を持てる
段階になるとそこの
銃砲店で銃を買うという、これは世の中の経済みんなそんなものだ。それを、片一方は有利になるけれ
ども片一方はそういう制度がなくなるのでうんとへこまなきゃならぬということでは、これは法ができることによって不平等を生むと言うことができる。それも、いま私が論議してきたように、なぜそれをなくさなければならないのか、なくさなくても問題はないじゃないですかと、こう
指摘してきたんです。ですから、そういう立場から、あえてそれをなくして、そういういろいろな弊害を起こさす必要はないじゃないか。それはぼくは愚策と言う以外ない、そういう考え方は。転ばぬ先のつえということはある。だからあなた方は転ばぬ先のつえでもって考えているのかもしれないけれ
ども。
これは余談になりますが、いま交通事故が多い。死亡事故が多い。それじゃ制限速度は大体、まあ高速は八十キロだけれ
ども一般道路は四十キロだと。みんな四十キロなんです、制限速度はね。それで、そこへ行ってごらんなさい。大きな産業道路、全国どこだってあるんです。四十キロだ。四十キロで走ったらどうなるの。大きく言えば日本の経済停滞しますよ。五十キロ、六十キロは常識なんです。それが流れなんです。そこを四十キロにとめてある。なぜなのか。それは四十キロにしておいた方が五十キロよりも事故の件数は少なくなるであろうという考え方です。自分たちの立場だけです。だけれ
ども、平素どのくらいで走っているかといったら、五十、六十、七十で走っているんだ。それで相変わらず制限速度四十キロ。それはやっぱりね、所によっては三十の場合だってあるでしょう。ですからそういう面は変えなきゃならぬ問題だろうと思うけれ
ども。これは一例です。例として言ったんです。
そういうことではならない。もっともっと実質的に、この
法律ができることによってすべての人がよくなっていくという、やっぱりそういう考え方でなけりゃいけない。いま申し上げたようにへこんでいるんですからね。へこむ人が出てくるんですから、間違いなく。だからそれは——頭かしげれば幾らでもかしげられるけれ
ども、だけれ
ども、いま私が言っていることは、それをあなた方で納得いく答弁をばちっとしてくれるならば私は引き下がるんだ。少なくともいまの
段階では、私の考えている方が幅が広いと思うんです。だから先ほどの答弁では、私たちはそれほど営業にはタッチいたしておりませんので知りませんと。それは無責任だと思う。そういうものがあらわれている。
そこで聞きますけれ
ども、このいわゆる
梅川事件、これが起きてから今日に至るまでの、まあいま現在でもいい、銃を新たに購入した人がどのくらいいるのか。それと、
梅川事件が起きるまでの一
年間、それを比較してどのくらいの差があるのか。銃の新しく
販売されたその数ですね。それはどのぐらいになりますか。