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政府委員(木暮
保成君)
先生御
指摘のとおり、昭和五十二年度までに十一の基地につきまして土地の確保がなされたわけでございます。そのうち二カ所につきましてはことしの夏オープンが予定されておるわけでございます。さらに一カ所につきましては土木工事が始まったという状況でございまして、ほかの地域につきましては、現在基本計画を作成できた、あるいは作成中というような段階でございまして、土地といたしましては
利用というところまでいっていないわけでございます。
そこで、現在百二十九億円の利息を払っておるわけでございますが、この百二十九億の利息の
意味合いでございますが、大型保養基地につきましては、年金の余裕金といたしまして一たん資金運用部に預けまして、そこから借りるという形をとっておるわけでございます。したがいまして、百二十九億円の利息につきましては一たん支払いをいたしますけれ
ども、その百二十九億の利子は年金勘定に戻ってくるということでございまして、百二十九億の利子がよそにいってしまうということではないわけでございます。ただ、御
指摘のとおり、もし土地を買わないでほかの貸しつけに回しておれば、所定の利子を生んだということになるわけでございますが、百二十九億の利子の
意味合いはそういうことでございます。
それで、いずれにしろ御
指摘のように二カ所オープンということになりますが、あとの一カ所は土木工事が始まっておる、その他の地区につきましては、積極的な
利用をいたしますのには時間がなおかかるという状況でございますが、これにつきましては、予算
委員会でも御
指摘を受け、また御
説明を申し上げたところでございます。この大型保養基地という計画それ自体は、年金受給者の方々の生活に張り合いを持たせるという
意味からも、また現役の被保険者の方に御
利用していただくという
意味からも非常に大切な仕事であろうと思うのでございますけれ
ども、この計画を
考えました時期に比べますと、社会経済情勢というものが非常に変わってきておるわけでございます。
土地、建物につきまして年金の金を使用するということは、
一つの資産という
意味合いもございますので余り問題は多くないかと思いますけれ
ども、
運営費の赤字につきましても年金の金を入れるということは、これは絶対避けなければならないというふうに
考えておるわけでございまして、そういう観点からいたしますと、大型保養地をだんだん建設し、オープンをしていく段階において、それぞれいわば黒字の
運営をしていかなければならないと思うわけでございます。それにつきましては、社会情勢の変化、それから今後の見通し等も十分
考えまして、
運営費につきまして赤字を出してしまうというようなことのないように、慎重にしなければならないというふうに
考えておるわけでございます。
当初の計画では、昭和六十年までに十一の基地全部につきまして第一期工事を終わりたいということをめどといたしておったわけでございますけれ
ども、いままで申し上げましたような事情がございますので、その目標時期が多少おくれても、拙速ということで将来
運営上の問題が残らないようにいたしたい、こういうふうに
考えておるところでございます。