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坂倉藤吾君 私は、いまの御
答弁、これは
国鉄、
運輸省両方ですが、お聞きをしていまして、やはり気になるのです。
それはどういうことかと言いますと、
鉄軌道交通の
基本ですから、
基本は、その
軌道を走る
輸送物、
運搬物、これを
中心に安全を考えるというのは、これはもう当然の話ですね。ところが御承知のように、
軌道というのは人間の住んでいるところ、動くところと無
関係につくられておるのじゃないわけですから、その
軌道があるところの
付近に住んでいる
人たちの日ごろの行動とその走るところとの
関係が一体どういうふうになるか、こういう
観点が、これが
危険個所としてきわめて大きなウエートになる。そうしますと、
線路を敷いている、そこを走らすのに安全かどうかという
観点だけでは私は問題がある。現に、これは私自身が
国鉄の路線の
危険個所だと言われるところについて数カ所見てまいりました。そういう
状況からいきますと、これはもう十年も十五年も前からここは危ないんだ危ないんだと、現に
事故が
発生をしたと、こういうところでいまだに放置をされているところが散見をされるのです。もともとここは危ないのですよと。だから、それは
国鉄当局が危険だというふうな
認識と
付近住民が危険だという
認識とは相当ずれがある。この辺をきちっと私は掌握をしてもらわないと、
本当の
安全対策というのは生まれてこない、こういうふうに思うのです。そういう点が、これは
民間道も含めましてきちっと仕組まれてそして
対策が講じられるようにしてもらわないと、
本当の実りあるものになってこないと思いますね。同時に、最近の社会的な
変化というのは非常に大きいわけでありますから、これは
立体交差あるいは
構造改良、こういう
観点で
努力をされておりますし、投入をする経費的な問題、
幾つかむずかしい課題はあろうと思います。あろうと思いますけれ
ども、少なくとも、頻度その他からいって、いつになればここはどういうふうに解消しますよという
計画が、
付近住民にもきちっと理解をされる、こういう
仕組みになっていかないと問題があるのじゃないかというふうに思います。
私
どもの住んでおります、たとえば津の場合ですと
津新町という、近鉄、
国鉄両方の架線が一緒に集まっている
踏切がある。ここなんかは、
本当に場合によっては一分たたない間に
踏切が遮断される。こういう
状況で、ようやく地下を掘りまして、人が渡ることについてはできましたけれ
ども、あとは車が行列をつくる、こういう
状況がある。しかも、駅のすぐそばですから、そこには
交通の基点になって
バス等も通行する、こういう
状況がそのままになっている。これは
解消策というものが明確に出なければならぬ。あるいは伊勢市等の場合にいたしましても、
国鉄踏切とそれから
道路とが、並行になっているところに向けてTの字型に
道路が一本走っている。そこに
踏切がある。ここなんかは構内から近いものですから、貨車の入れかえのところに
踏切の遮断がひっかかってしまう、こういう
問題等がいまだに解消しません。これは大変問題のあるところです。したがって、そうした
対策というものがきちっと立てられていくようになりませんと、私は
本当の
安全対策というのは生まれてこないのじゃないか、こういうふうに思います。きょうは余り時間がありませんから、これも
答弁は要りません。ぜひひとつ検討しておいて、改めて
質問をしますから、ぜひ
対策を講じておいてもらいたいと思います。
最後に、法務省に来ていただいておるのですが、これも時間の
関係で言いっ放しになって失礼なのですが、
交通安全対策の
立場から、実は
予算説明によると法律扶助事業に対して法務省が補助をされておる、こういうことになっている。私は大変結構だと思うのですが、お聞きをいたしますと、この法律扶助制度の中で
交通にかかわるいわゆる扶助事業を行われた比率というのは約六〇%ぐらいになるだろう、こういうふうにお聞きをしているわけであります。それだけ
交通関係に対して法律扶助事業の成果というものが一面では上がっている、こういうふうに
評価をし、それに対する補助を法務省で行われている。一時は、これは他のところも出ておったようですが、最近の事案から切り捨てられたというふうに聞いておるわけであります。しかし、この法律扶助事業を、これは一般の問題とくるめて考えてみましたときに、
交通安全対策の面からいきますと、扶助事業の枠を越えるかどうかという問題点があろうとは思いますけれ
ども、少なくとも今日、扶助事業のきわめて制約をした中で
交通問題が対処をされておるわけですから、具体的にそれをさらに工天をしていくためにはもう少し拡大をすべきだろうと思うのですが、その辺は扶助事業を直接行われております協会と法務省というのはある程度連絡をとって、話し合いができるのかできないのか、この辺ひとつ御
答弁いただけませんでしょうか。