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広田幸一君 先ほど、冒頭
徳山のコンビナートの
事故をちょっと報告してもらったんですが、私があそこに行って感じましたのは、さっき報告がありましたように、四十八年の
事故以来七件、八件と大きな
事故が起きておるわけですね。今回の場合、四月一日にあのような
事故があって、今日まで営業を一切停止しておるというのは、住民の厳しい怒りがあってやめておるわけです。
会社の方としては早いこと操業したいわけですけれ
ども、もうこれ以上そういう危険にさらされたくない、こういう不安からそうなっておるわけです。私は行ってみまして感じましたのは、こんなにたくさん何回も
事故を起こしておるのは、原因の究明にもっと
会社が熱心にやらなかったからじゃないだろうか、そういう感じがするわけです。住民もそう思っておるわけです。
ただ、御承知のように
徳山市の人口が半数万、しかも、
徳山市の経済がこの
出光興産のそれに大きく依存をしておるという複雑な市民の感情があるわけです。私はそういう点で、さっきから言っておりますように、
出光興産という
会社に、住民の福祉という面、社会的な責任というような点についてもっと考えてもらわなければならない、こういうふうに私自身が感じてきたわけです。ですから、これ以上言いませんが、通産省としてもそういう点について、ひとつ今後の指導をよろしくお願いしたいと、こういうふうに希望を申し上げておきます。
それから、今後の問題ですが、
海上保安庁としては、先ほどから言っておりますように、今回の
事件を
契機にして積極的に取り組まれるということでありますが、
海上保安庁の方が、
法律に基づきながら積極的にそういう
事故が
防止されるように
努力されることは必要であります。それから、一面
業界のモラルも、これも期待をするということにならなきゃいかぬと思うんですが、どうもあの処罰の
規定を見ますと、「三十万円以下の罰金」ということになっておるわけでしょう。ですからそういうことを起こすわけではないですけれ
ども、起こしたって三十万円出しておけば済むという、そういうまた
一つの考え方もあるわけでして、私はもっと処罰の
内容が厳しくならぬものだろうかという考え方を持っておるわけです。
これは私の
一つの経験を申し上げて大変僣越でありますが、私は地元で交通
事故を
防止する交通安全協会の役員をしておったことがあります。飲酒運転というものがどうしてもなくならない。察の方が一時期そういう
監視をすると、ないんですが、また
監視をやめると飲酒運転のそういった
事故が起きる、こういうことで県警の交通部長と話をして、どこに問題があるだろうか、もっと
法律を厳しくしなきゃならぬじゃないか、飲酒運転をやったらいけないということは三歳の童子すら知っておるわけですから、もうこの段階では、もう少し厳しくしたらどうか。一定期間、やったらすぐ免許を取り上げる、そういうふうになれば、本人の生活にも
関係してくるわけですから飲酒運転はやめるだろうと、こういうようなことを私は話をしたんですよ。
私のところの県警の交通部長は、全国の各都道府県の警察の交通部長会議ではそういうことが出ます、出るけれ
ども、
法律はそうなっておるので仕方がない、法の改正を待つ以外にない、こういうことだったわけです。
私は、自分のことを申し上げると大変恐縮ですが、一昨年国会に出まして、ちょうど交通対策特別
委員会ですか、あそこで発言をする機会を得まして、警察庁の当時の局長に、名前を忘れましたけれ
ども、私は言ったんです、いま言ったようなことをです。そうしたら局長も、私
どもも何とかしなければならないと思っておりますという答弁がありまして、日ならずして
法律が改正になって、いまは飲酒運転をすると即刻免許を取り上げられるということになったわけです。
私が言ってなったということじゃない、そういうふうな時期になっておったというふうに思うんですが、私は、すぐそういうことにはなかなかむずかしいと思うんですけれ
ども、そういう
不法投棄をした
タンカーは、たとえば一定期間航海は停止すると、こういうふうな
法律になりますと、これは
業界にとっても大変なことでしょう。ですから、そういうことになれば、元請に出し、
下請に出し、末端になっても、そういうことになったら大変だということで、この契約
関係というものも厳正になってくるというふうに思うんですが、そういうふうなかっこうで、私は本当にこういういけないことを
防止するためにはそういう
一つの方法が考えられないであろうかというふうに思うんですが、
海上保安庁長官とそれから
大臣、私のこういった意見について、どういうふうにお考えになりますか。