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説明員(
高木文雄君) 恐縮でございますけれ
ども、いろいろむだといいますか、効率が上がっていない部面がございます。それはどういう部面にあるかと言いますと、
一つは新しく設備をしようということでいろいろプロジェクトをつくって始めたんでございますけれ
ども、用地問題その他でなかなか
解決がつかないという面があるうちに、やっとそれが
解決をして物事が進み出した、動き出したということになった時点で、これは主として貨物関係なんでございますけれ
ども、うちの取扱量が減ってしまって、そこで結果として過剰投資のようなことになったという部面が金額的にもかなり大きなものがございます。
それから、これはしばしば当参議院におきましても各
委員会において御指摘を受けている事例があるわけでございまして、この点は、いまから
考えればどうしてそういう
計画を立てたかということで、
計画自体に問題があったと思われることがあるわけでございまして、監査
委員会からこのような御指摘を受けます前から経営側でも
理事者側でも気がついているわけでございますけれ
ども、なおまだ十分行き届いてない面がありまして、繰り返し御指摘を受けるようなことになっております。しかし、全体としてはそういう反省を各現場現場といいますか、各セクションセクションが持っておりますので、急速にこの種の
対策はとっていけると思います。
それからむだの中の第二は、昔からの
体制をそのまま維持をしておるということでありまして、世の中の移り変わりに即応していけてないという点であります。その典型的な事例が病院でございます。
国鉄の病院はわが国の病院の中におきまして非常に歴史の古いものでございます。と申しますのは、非常に危険な職場で、しょっちゅうけが人が出たりなんかいたしておりましたし、それから事前の事故
防止のために健康診断というようなことをやらなければなりませんことから、わが国の医療水準が平均的に上がってまいります前から整備されておったわけでございますが、いまや各地方におきましても、地方の公営病院であるとかその他の病院が大変発達をしてまいりましたので、必ずしも私
ども自身が病院を持たなくても
職員の健康維持に事欠くことはないような
状態になってきておるわけですけれ
ども、どうも従来どおりの施設なり組織なりがそのまま維持されて回転率が悪いということが起こってきております。
そこで、今回の
再建計画の中の
経営改善計画におきまして、病院のセクションは病院のセクションとして、二百億を超えるあたりを大幅に縮小すべく、場合によりましては一部地方病院の縮小、格下げ、そういうようなものも含めて取り組んでまいりたいと思います。しかし、同時にそれだけでは十分ではなくて、どうしても残さざるを得ない病院につきましては、いまお触れになりましたように、病院を開放して町の方にも御利用いただくということにすることが私
どもにとっても経営的に望ましいことであるというふうに
考えております。
それから、この点はなかなか言いにくいんでございますが、地域地域の医師会等との摩擦、あつれきがありまして、なかなかいままで長年、五十年以上も職域病院でやってまいりましたものを開放することについて、地元の開業医の方々にどうしても抵抗がありまして思うように進まないということで難渋しておりますが、どうもこうした経営
状態のときに、しかも病院だけで二百億の
赤字というのではちょっとどうにも申し開きが立ちません
状態でございますから、精力的に地域の医師会の方々とも
お話をして、残す
部分についてはもっと利用度が上がるようにお願いをしてまいりたいということで
考えておりますが、率直に申しましていまそれに取りかかろうとしているところでございまして、もうすでに始めておるというお答えができないのが残念な
状態でございます。