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小沢(貞)
分科員 きょうは
大蔵大臣とゆっくりここで
質問というよりは相談をさしていただくようなつもりで参りました。連日連夜の
質問もきょうの私が
最後だそうでありますので、ひとつじっくり相談に乗っていただきたい、こう思うわけであります。
お
手元へ資料が届いているでしょうか。最初に、米の消費拡大にいろいろお金が使われておるようですが、見出しが「米の消費拡大に
予算の効率的な使い方」こういうことで、主計局ででもやらなければいかぬようなのをゆうべ頭の悪い私が書いてきたので、また数字が違っていたら後でだれかから御指摘いただけばいいと思います。
消費拡大に米一万トン当たり何億かかっているかという試算を私ちょっとしてみました。一番上の欄の1は、五十五年度の米消費拡大
予算、文部省の学校給食用のものなんかも含めて書きました。一般の方でも新しく拡大対策をやろう、こういうことが出ておりまして、これは表七を後で時間があったら参照していただけばいいと思いますが、七の次に「米飯給食実績と
予算」五十一年から学校給食をやりましたが、五十一年は一万三千トン、五十二年が二万三千トン、五十三年が三万五千トン、これだけしか消化が進んでいないわけです。五十四年はまだ実績が出ていませんが、
予算では六万六千トンの見込みですが、私は恐らくこれは五万トン前後ではないかと思う。それから五十五年度は九万一千トンということで、百六十億の
予算が組まれております。これも私は六、七万トン行くか行かないかだと思う。これは農林省だけです。このほかに米の消費拡大ということで
予算がたくさんとってありますが、これも私は見るべきものはないのじゃないかと思いますので、冒頭の表に戻っていただきたい。
それらのいろいろのものを合わせて、ことしは十万トンくらい消化が進めば御の字だ、こう思うわけです。十万トンのために二百二十八億の
予算を使っておりますから一万トン当たり二十二億八千万、これは消費者の人が聞けばびっくりされちゃうのだけれども、数字がそうなっておるのです。一万トン当たり二十二億八千万の金を使ってことしは消費拡大をしよう、こういうことです。これは
大臣おわかりだと思います。
二番目は、転作のため、水田再編のため、二百四十五万トン。ここに農林省いらっしゃるから、私、二百四十五万トンだか二百五十万トンだかちょっとそこはわかりませんが、とにかく一万トン当たり十二億から最高の場合には十六億であります。一般的な総平均でいうと十二億、一万トン当たりかけております。これの細かい点は表二に出ております。これは総括
質問のときに農林
大臣が私に答えようとしたそのメモといいますか、それを私もらってきたのです。これは私がお酒の
質問をしたときに、私自身も試算したりしながら、一万トン当たり幾ら金がかかるだろうかということを試算した表で、一番左の数字が十五億、括弧十六億は私の最高に出た数字で、永年性作物で転作率がよくてという最高で出ると十六億かかるわけです。そのほか十一億、十二億とありますが、これは農林省で試算したものです。それを第一表に私まとめたわけであります。第一表の上から二番目は、米をつくらせない、何かほかのものをつくってもらいたい、こういうことのために一万トン当たり十二億ないし十六億の金をかけておる。これをぜひ御理解をいただきたいと思います。
三番目は、四百八十万トンの古米の処理のために農林省の
計画では九千億、こうなっておりますが、これには魔術というのですか、年度末へいくと、赤字になっているのを赤字を二回も三回も落としちゃっていますから、こういうふうに安くなっていますけれども、買い入れ価格一トン三十万円、それに金利がつきます。倉敷料がつきます。そういうことをやっていくと、一トン当たり四十万にもなっているわけですから、この四百八十万トン、九千億というのは毎年償却してしまっているというのですか、赤を落としてしまっていますから。それで一万トン当たり二十五億以上、私は三十億はかかっていると思います。
そうすると、一番下の欄の四番目がお酒にアルコールを使わないで、そしてお酒屋さんが引き合う値段で割引をしてやって——ちょっと
大臣、これは十分おわかりだと思いますが、全部米でつくれば大体百万トン要るのです。それを約五十万トンしか米ではやっていないで、あとの五十万トンはアルコールであります。アルコールはブラジルや東南
アジアのサトウキビをしぼったかすの糖
みつを
日本へ持ってきて、協和醗酵百ルコールをつくってそれでやっている、こういうことですが、私の言うのは、お米の値段を割引してやって、お酒屋さんが値を上げないでもよろしい、お酒屋さんに全然負担をかけないでもよろしい、こういう値段を表九、十、十一に細かく、これは
国税庁が計算しましたので間違いありませんので、そこへそっくり持ってきたわけで、その安売りのために必要な価格は一万トン当たり十億ないし十二億、こういうことであります。
大臣、これは結論から言いますと、お米一トン三十万のを二十万で売っていただけばいいわけです。三分の一安売りすればいい。そうするとお酒屋さんは引き合って、お酒の値段を全然上げないで全量お米でお酒ができる。そのプロセスは大変でありますから、これは時間があったらゆっくり相談さしてもらいますが、一気にやれとか、そういうことは言わない。私こそやりたいという人が出てきますから、そういうところからだんだんやっていくために、
昭和五十三酒造年度で計算をした額で四十二万五千トンということが書いてあります。これは約五十万トンの消費が伸びるわけであります。それが十億から十二億であります。
ただ、私の計算はこういうことで計算されていますので、上から二番目に書いてある転作のための金を使わないで、それをお酒の方へ回すということですから、表の2と4を合算をしなければならぬ。これは当然そうだと思いますから、転作に使う金五百億は使わないでお酒屋さんの補助に持っていけ、その上お酒屋さんに補助をしろ、こういうことですから、2と4を合算したのがお酒屋さんに出す米の割引ですから、大体一万トン当たり二十二、三億かければいい、こういうようになるわけであります。
そうなれば、私は国家
予算の一番効率的な使い方、せっかくの税金でありますから——消費を拡大するのにことしの
予算は一万トン当たり二十三億かけている。それで古米処理には二十五億から三十億以上かけている。そうなってくると、転作のための
予算はないものとすれば十億か十二億かければいい、こういうようになるわけで、この計算がもし違っていたら御指摘いただきたいと思いますが、米の消費の拡大にはお酒屋さんに値段を三分の二にして米を売ってやれば、どこにも何にも影響がなくて米の消費が五十万トン近く進むわけです。ということは面積に直すと十一万ヘクタールであります。
閣議の申し合わせを変更して、五十五年度からは三十九万一千ヘクタールから五十三万五千ヘクタールに十何万ヘクタール転作面積を大きくしたわけですが、ふやした分だけは、計算上はこれで済むんだ。十二万ヘクタールというのは大きいです。五十万ヘクタールのところ十一万ですから、約二割米をつくってよろしい、こういうことになるわけで、これはどうでしょう。こういう数字をまずお認めいただくという相談から入っていきたいと思うのです。これは事務当局でもいいが、間違っていたら指摘してもらいたい。御答弁を……。