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松浦(昭)
政府委員 まず、基準収繭量から御
答弁申し上げますが、基準収繭量は、御
案内のように、今回箱建て制を改めまして収繭量建てに改めましたことから申しまして、今回の
改正がうまくいくかどうかということも、この基準収繭量が適正に設定できるかどうかということにかかっていると言っても過言ではないわけでございまして、まことに時宜を得た御
指摘であるというふうに思います
そこで、基準収繭量の設定についてどう考えているかということでございますが、なるべく
実態に近づけた、
農家の収繭量の
実態を反映した基準収繭量を設定しなければならぬわけでございまして、このために、まず、末端の
農家段階でございますが、
共済目的の種類ごと及び
農家ごとに、前年産の基準収繭量、申告された基準収繭量、それから
組合等が
調査した収雨量等を参酌いたしまして、基準収繭量を設定したいというふうに考えております。
ただ、この場合に、
全国的な調整をやらざるを得ませんので、
組合等につきましては、
単位当たり収繭量の平均値が知事の通知しました
単位当たり収繭量に合致するように、所要の範囲内におさまるように、
組合等で調整をしていただくということになります。それから、都道府県知事は、農林
大臣から
共済目的の種類ごとに通知された
単位当たり収繭量に一致するように、農林統計の市町村別の収繭量を基礎に、
共済目的の種類ごと及び
組合等ごとに配分して県
段階の調整をやって
組合に通知していただくということにいたしております。それから、
農林水産大臣は、農林水産統計に基づきまして、同じように
県単位の収繭量を設定しましてこれを通知する。このような二
段階でうまく調整をいたしまして、しかも、末端の
段階で
実態に即応したような基準収繭量を定めていきたいというふうに考えておりますが、特に私
どもとしましては、農協等の協力も得まして、
農家ごとの過去の
出荷量に関する
資料を十分活用しまして、正しい収繭量を設定したいというふうに考えておる次第でございます。
それから、繭価の問題でございますが、従来の
単位当たり
共済金額の算定は、過去の実勢繭価、これは協定繭価でございますけれ
ども、その五年のうちの三年平均の
価格を基礎にいたしまして、これが前年の最低繭価を下回る場合には最低繭価を基礎とするということでやってまいりました。ところが、最近の繭価は年々上昇いたしておりまして、五中三の平均
価格でとりましては、繭価の上昇になかなか対応できないというのが
実態でございます。このような点から
農家の御不満もあろうかというふうに考えております。そのために、近年は実際上前年の最低繭価を採用するということが常態になってしまっておるわけでございますけれ
ども、なおこれでも低いという状態でございます。
したがいまして、今次
改正を
機会に、
共済金額につきましてもできるだけ実勢繭価が反映できるように
共済金額が設定できるように、工夫
検討をこらしてみたいというふうに考えている次第でございます。