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山本(悟)
政府委員 お答え申し上げます。
皇室の御
近況でございますが、
天皇皇后両
陛下におかれましては、お元気で
皇居の
吹上御所で
日常の御
生活をなさっておられますこと、御
承知のとおりでございます。
天皇陛下はことし七十八歳ということでございまして、御
高齢ではございますけれ
ども、きわめて御健康であり、
毎日宮殿においでになりまして、
国事行為を初めといたしまして、最近非常に多くなっております
国公賓の
接遇を含め、
各種の
行事等に御
出席になっておられる御
日常でございます。
一年間で申し上げますと、
内閣の方から回ってまいりますような
各種の
書類、たとえば
法律、
政令、
条約の
公布あるいは
国会の
召集、その他
各種の栄典の授与でございますとか、いろいろな
書類というようなものも年間を通じまして九百件もあるような
状況でございますが、これらをきちんきちんと御
処理になっておるというような御
日常でございます。時には、昼間の間にそういった
書類のごらんをお願いできなかったようなときには、夜におきましても
吹上の
御所において御決裁を願うというようなこともしばしばあるような
状況に
拝察をいたしております。
皇后陛下は現在七十六歳、この六日には七十七の喜寿をお迎えになるところでございます。御
案内のとおり、五十二年七月の下旬に
那須の
御用邸におきまして
皇后陛下はお腰をお痛めあそばしました。それで、ある程度の期間公的なところにも御
出席にならないというようなことも続いたわけでございますが、御
状況は次第によくなりまして、このごろでは、たとえば昨年の八月十五日の
慰霊祭、このときから
陛下と御同列でそういった場合にも御
出席になるというようなことでございまして、次第によくなっておられると存じておるところでございます。
ただ、ことしの一月の初めにはまた御
腰痛というようなこともございまして、しばらく、一月に御予定の
須崎への御行啓はお取りやめというようなことがございましたけれ
ども、これは心配しておりました五十二年七月のときの御
腰痛のところが再発したという問題じゃございませんで、いわゆる
老人性の
腰痛ということだそうでございます。
筋肉痛というようなことで、これも一次第次第に薄らいでまいりまして、先般の
浩宮殿下の
成人式におきます御臨席というのも無事お済ましいただいたというようなことでございまして、そういった
意味では、まずは御健康にわたらせられる、こういうように存じているわけでございますが、何分にもやはり御
高齢でございますから、そういった
意味におきますところの再発といったようなことにつきましては、十分御注意をお願い申し上げているというようなところであろうと存じます。
両
陛下は、そういうような
意味で、基本的には御健康であり、かつ
各種の公的な
行事その他をおこなしいただいているというように存じ上げているところでございます。
また、
皇太子同妃両
殿下におかれましては、
浩宮、
礼宮、
紀宮の三
殿下とともだお元気で東宮
御所で
日常の御
生活をなさっておられますが、昨年で申し上げますと、
皇太子同妃両
殿下にはルーマニア及びブルガリアの
両国を十月に御
訪問になり、また、その際前後いたしましてオランダ及び
ベルギー両国に
お立ち寄りになるというようなことで、
国際親善のために御
活動をお願い申し上げているところでございます。
両
殿下とも宮中の諸
儀式、諸
行事に御参列になっておりますことはもちろん、
国公賓等の訪日に際しましては御
送迎行事にも御
出席になり、そういった
意味で、
各種の
外国賓客の
接遇に寄与されております。
また、両
殿下は、機会あるごとに
各種の産業、
教育施設あるいは
社会福祉施設等を御
訪問になっておりまして、各分野の実情につきましていろいろ御勉強になり、またじかにそういった
世の中の動きに触れることに努められているというように存じております。
そのほかのお若い各宮様方でございますが、御
案内のとおり、
浩宮殿下には、先日二月二十三日
成人を迎えられまして、
成人式を挙行され、いよいよこれからは
成人皇族としての御
活動をお始めになるというような
段階でございます。
ただ言うまでもなく、
浩宮殿下はまだ御
学業の身でございますから、御
学業に御支障のない限りにおいて公的な
活動にもこれからいろいろな場において御
参加になっていく、こういうことになるのではないかというふうに存じ上げております。
礼宮殿下は、
学習院中等科の第二
学年に
在学中、それから
紀宮殿下は、
学習院初等科の第四
学年に
在学中ということで、
学業に励んでおられるところでございます。
そのほか、
秩父宮妃殿下、
高松宮同妃両
殿下、
三笠宮同妃両
殿下、並びに
寛仁親王以下各
宮殿下、それぞれ
日常におかせられましては、
各種の
社会福祉事業に御関心をお持ちになって、そういった場で御
活躍になり、その他いろいろ社会的な
活動もなさっているところと存じ上げております。
三笠宮様の若宮のうちの一番おしまいの方の
憲仁親王殿下はただいまカナダへ御留学中、こういうような
状況でございます。
簡単でございますが、
皇室につきましての御
状況を御説明申し上げました。