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森中委員 要するに社長、私
どもは、会社発足当時の経緯があるし、自主性、機動性を持たせて
国際競争力を強めていかなければいかぬという
考えが
一つあります。この
事件を契機に、何でもいいから
監督を強めろと、いわばこれはある
意味では悪乗りのような気がする、これで果たして
国際電電を設立した
趣旨に沿うのかどうなのか。少なくとも今日
審議に参加する逓信
委員は、恐らく世間に向かっては、何でもいいから
国際をがんじがらめにくくってしまえと言えば拍手喝采かもわからない、しかしそれではわれわれの務めが済まないという気がするので、私はそれで
政府、
郵政には、
監督権はほどほどにしなさい、自主性、機動性を喪失しないようにしなさい、こう言うのだ。
国際の中でもそれにこたえてこなければだめですよ。なれ合いではだめですよ。だから、
郵政にも言うところは言う、聞かぬところは聞かぬ、そのくらいの
姿勢がなくては
事件の教訓を将来に生かしていくことにはならぬのじゃないですか。承っておくということは、切りますよという
意味だと解釈するし、公認会計士はかえるという
意味に解しますからこの程度にして、時間がありませんから、最後に、
郵政大臣に多少の
意見を付して申し上げます。
今回の
法律改正には非常に解せないものが多い。しかも評判も悪いですよ。それは大平さんが昨年の十二月三日に、
監督権強化の必要があると思う、こういう発言をした。十二月の末には、
監督権強化のための
改正案の作業にかかれ、こう言って
郵政に
改正案の作業を命じてスタートした。三月十四日、
改正案が
国会に
提出。こういうきわめてスピーディーにこの
法律改正案が出てきている。
こういう経過を
考えますと、
郵政省には――さっき私は「
口悦」の問題を引き合いに出して、
人事と
料金ですよ、こういうようなお話を申し上げましたけれ
ども、これに対しては全然反応がない。何ら集約されたといいましょうか、そういうものの
郵政省の
姿勢が見られませんね。百十人
調査したと言うけれ
ども、それで終わっているし、たまたま少し事新しいというのは、
大臣が課長以上を集めて、
郵政百年の歴史に汚点を残した、こういう精神訓示に終わっている。しかし、やっていることは何ですか。
個人の名前を挙げて恐縮ですけれ
ども、起訴された日高被告と松井清武という宇宙開発
事業団の監事、この処分の
内容を見てごらんなさい。どういうことですか、これは。
郵政が本当に
反省の色があったと見るべきでしょうか。松井君の場合には宇宙開発
事業団法で、不適当と思われるとき、こういう条項がありますよ。しかもこれは内閣総理
大臣人事。起訴事実にすれば全く変わりない。それなのに松井君は即時に罷免されている。宇宙開発
事業団にいませんよ。日高はどうですか。なるほど、国家
公務員法で、
刑事訴追になったならば休職にするという条項はある。この形だけ整えているじゃないですか。六〇%月給を払うというじゃないの。つり合いがとれますか。しかし国家
公務員法の中では、
人事院と協議をして懲戒の手続をとることができるという例外措置がある。内閣総理
大臣も起訴事実を暗に容認して、即座に松井君を切っている。日高は身分をつないでいる。結審まで持っていくつもりらしい。これで、百年の歴史に汚点を残したという訓示をしながら、措置が適当でしょうか。全くつり合いがとれない。それにいたずらに
監督権強化ということは、どう
考えてみてもロジックが合わない。だから、もう少し全体を見詰めて練り上げた
法律の
改正ならば、これは筋が通ってくる。筋が通りませんよ。さっき申し上げたように、何かしら、
国際のために
郵政省は被害者になった、そういう被害者意識があるのじゃないですか。しかし、現実に現職の幹部が
逮捕され起訴された、その起訴事実、これは一体どういうことですか。少なくとも
郵政が
姿勢を正そうというならば、国家
公務員法に特例
規定があるわけだから。八十五条を見てごらんなさい。ありますよ。「懲戒手続を進めることができる。」とある。やるべきじゃないですか、そういうことを。私は時間が足りませんから、十分ではありませんけれ
ども意見を付して終わりますが、いまの日高の処分については具体的なものですから、答えてもらいたい。