○荘司説明員 運輸省といたしましては、都市バスの経営
状況といいますのは御
指摘のように、大変厳しい
状況にあるということを十分
承知いたしておるわけでございますが、
先ほど来御
議論がございますように、都市バスとしていかに機能していくかということを
考えますときに、やはり
一つは、その信頼性を回復する必要があるだろうということで、これは主として警察御当局の御
措置でございますけれ
ども、専用レーンというようなものでこれに対応をしていく。それからもう
一つは、これも
一つの企業といいますか事業として、やはり
先ほど来
お話が出ております、必要な経費というものは利用者の
負担というのが私
どもとしては原則であるということでございますので、できるだけ事業の効率化というのをしていただいた上で必要な経費については、これも道路運送法の規定に照らしまして、適正な原価を償う運賃といいますか利用者の
負担といいますか、これでもってバス事業としてこれを回収していくというのが基本であるというふうに
考えておるわけでございますが、いまいろいろ御
議論がございますような都市交通の困難な問題もございますので、どうしても国の助成が必要だというふうに
考えられる部分につきましては、たとえば新しい住宅団地ができましたときに先行的に、バス輸送の供給力をつけましてマイカー
需要に流れるような
需要をバスの方に吸収するというふうな見地から、一定規模以上の団地ができましたときに、一定期間この運行費の助成をして、バスの供給力を確保するための補助でございますとか、あるいは、これは
先ほど先生の御
指摘がございましたように、乗り継ぎターミナルといいまして、バスと地下鉄の乗り継ぎの地点、あるいはバスとバスの乗り継ぎの地点にバスターミナルを整備いたしますときに、これも都市バス輸送のサービスの改善として非常に重要なことでございますが、そういうものについて国として助成をするという
制度を五十四
年度からやっておるわけでございます。
さらに、細かいことで恐縮でございますけれ
ども、バス・ロケーション・システムといいまして、都市バスの運行の定時性が非常に欠けるということで利用客の方がバス待ちでいらいらされる、こういうのもサービスの
一つの問題でございまして、こういうものを改善するという趣旨で、バスの接近表示を停留所に行うというシステムを整備いたしまして、これまたサービスの改善に資するというふうなことから、これについても国として五十四
年度から助成をするというふうなこと等、国がある程度助成をいたしまして都市交通問題に対処するという見地から、必要なものにつきましては国の助成ということも当然
考えなければならないということで、私
どもとしてはいろいろな
措置をとってきておるというふうに
考えておるわけでございまして、こういった総合的な対策の中で、いま
お話がございましたようなことも、諸般の情勢を
考えながら検討していくべき問題ではないかというふうに
考えておるところでございます。