○伊藤(茂)
委員 前向きのお話をいただきましたが、そういうお気持ちを具体化して、当面こういうことをやったらどうだろうかということを実は
一つ考えるわけであります。
その
前提として、私はさっき申し上げたように、
地方が単なる金よこせではなく、あるべき国と
地方との関係を大いに研究してもらう。国の方でも国と
地方とを含めたより能率的なシステムは何だろうか、八〇年代から二十一世紀を展望するという時代ですから、いろいろな
議論か前向きの研究かが活発にあってしかるべきじゃないだろうか。しばらく前には、
地方の時代といってもUFOみたいなもので実態がよくわからないなんというざれごともあったわけでありますが、最近、たとえば自分の地元を申し上げて恐縮ですが、神奈川での県から
市町村への分権の
努力、これもいろいろな問題にぶつかるわけでありますが、方向づけとしてはやはり時代の方向だろうと思います。それから、それと同じような御
努力を広島の宮澤知事、それから岡山の長野知事とかがやられております。また、そういう意欲を
伺いましても、それらの
努力を通して
お互いに情報を交換し合い、
お互いに勉強し合い、あるいは競い合って何か自治体のあり方についての検討をなさっている。この間、神奈川が主催者になりまして第二回の
地方の時代を探求するシンポジウムがございましたが、県だけでも三十数県、
市町村もやはり数十ですね、大変活発な
議論があって、そのレポートを読んでも、何か新しい改革への勉強か意欲かが起こっているなという気持ちがいたします。そういうものと国のからを破る
努力と相伴えば非常にいいことではないかという気も実はしているわけであります。
そういう
意味から言いまして、国と
地方との担当している分野全体の調整とか税
財源全体ということは、これは大変な
議論をしなければならないことだろうと思いますが、当面行政改革、
財政再建に向けて、
国民のそういう大きな世論という
意味からいくと、たとえば補助金制度の問題というのは当面現実にいろいろと
努力がされていい問題ではないだろうか。現在、補助金制度の問題についても、
政府の行政改革方針の中でいろいろと
計画してお触れになっているわけであります。しかし、その中身を見てみますと、いまのまま存続していいものもあるだろうし、それから全国知事会などからも強く要望がある零細な補助金などについて総合化、メニュー化をした方がいいという、だれが
考えてもその方がいいという分野もあると思います。それから国も
地方も相談をして、やめてしまった方がいいという補助金も当然あるわけであります。また、
地方事務化といいますか、
地方の仕事にもうすっかり溶け込んでなじんじゃっている、こういうのはむしろ
地方の
財源化をして扱った方がいいのではないかというような問題とか、実はいろいろな問題が補助金制度についてもあるだろうと思うわけであります。ですから、先ほど大臣の前向きのお気持ちも伺ったわけでありますが、当面、こういう補助金制度の改革などについて全国知事会の要望な
ども出ているわけでありますが、これらをさっき申し上げたような気持ちと方向づけで共同でいろいろと相談をする、共同でといいましても六
地方団体があるわけでありますから、どういう形でできるか、これはいろいろとまた検討しなければならないことだろうと思いますが、
お互いに率直に
議論し合って、プロダクティブな成果ができ、
国民にとってもより能率的ないい制度、歓迎すべき方向が出てくるということに向けて、当面まず大きな問題、全体は別にして、補助金制度などについて取りかかれないものだろうか。これは大蔵大臣の職掌分野以外の分野もいろいろあるわけでありますからなんですが、特に
財政当局からお
考えになっていかがかと要望したいわけでありますが、どうでしょうか。