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安田(純)委員 私が申し上げたいのは、二千万トン
体制と言いますけれ
ども、実際はいま二千万トンを切っている
状況だと思います。私は前に石特をやっておりましたが、そのころは二千万トンを切って、二千万トンなどというのは実際はなかなか容易じゃないのじゃないかというふうな感じだったと思いますけれ
ども、いまでもやはり同じだろうと思うのですね。私、石特をやめてからまだ半年しかたっておりませんから、いまでも同じ状態だと思います。
私が申し上げたいのは、
石油だということでわあっと
石油に全部飛びついて、
日本の国内の石炭を、スクラップ・アンド・ビルドと言うけれ
ども、スクラップ・アンド・スクラップのようにどんどんつぶしていった。先ほど同僚森田委員の
質問に対して
森山長官は、
石油依存をしたのはいままでは成功だったというようなことをおっしゃいますけれ
ども、確かに国民の生活水準といいますか、経済の高度成長といいますか、こういう問題について
石油が果たした役割りは大きいのかもしれませんが、しかし
石油に全く依存し、油づけになった
日本の今日までの行き方は決して成功とは言えないのではないかというふうに思うわけです。これはまあお互いの
考えですから、
長官はそうお
考えなのかもしれませんが、私はそう思うのです。
そこで、私が申し上げたいのは、そういうふうに
石油にわっと依存して国内の石炭をどんどんつぶしていった、今度は海外炭だ、これはまたメジャーに支配されたりなんかする。そこで国内で二千万トン
体制でやる。二千万トンは科学的に
日本が掘れる量なのだと
大臣はおっしゃいましたけれ
ども、実際はその二千万トンも達成していないのですよ。そして、新しい
開発可能な炭田が見つかっておるようですが、いま言ったようにサケ・マスの漁業権との問題とかあるいは国有林野との調整の
関係とか、交通網の
整備の問題とかでなかなか手がつけられない。そういうふうに一方において国内炭を粗末にしておきながらすぐ
石油に飛びつく、それでだめなら今度は海外炭だ、こういうようは
姿勢がまず問題ではなかろうか。二千万トンではフルに掘ったところで
日本の
エネルギーの必要量の大部分を満たすことができないのは明らかです。しかし、その二千万トン
体制さえも達成していないという
日本の国内炭の現状ですね。
大臣が科学的にあらゆる点から検討してみて
日本の石炭は二千万トンが掘るのに適量なんだとおっしゃる、その二千万トンさえもなかなか達成できない、この点を重視する必要があるのではないか。もちろん、それで
石油の
代替エネルギー全部を国内の石炭で賄うことがいますぐできるなどとは私は言っていませんけれ
ども、科学的に算定されたその二千万トンさえも維持されてない、これはどうなんですか。