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左近政府委員 中小企業にとりまして、昨年の前半は比較的状況がよかったわけでございますが、昨年の後半以来原材料価格の高騰というようなことが出てまいりました。それからまた、
金融引き締めということもだんだん進んでまいります。そういうことから、
資金繰りにつきましても、一方は原材料価格などが高騰いたしますので
運転資金が増加するというふうなこともございます。一方、
金融引き締めというようなことも出てくるというようなことでございますので、だんだん逼迫の度合いが強くなりつつございます。毎月
中小企業の景況を調べておりますけれども、やはり月を追いまして
資金繰りがだんだん苦しくなるということを訴える
中小企業の数がふえてまいっておるわけでございます。また、最近は
企業の倒産状況も相当な件数に上っておりまして、一昨年ほどではございませんけれども、やはり相当な高い
水準にあるというようなことでございます。したがいまして、今後この
中小企業の
金融というものについて十分注意を払っていかなければならないということを考えておるわけでございます。
インフレ対策といたしまして
金融の引き締め、公定歩合の
引き上げということが逐次なされておりますけれども、こういうインフレ対策は必要ではございますが、この結果が
中小企業にしわが寄るということになりますと、これまた問題でございます。したがいまして、
中小企業にしわ寄せのないような対策をわれわれは考えていきたいということでございます。その中で、やはり
政府系中小企業金融機関とか
信用保証協会というものが活動いたしまして、
中小企業に適時適切な
資金供給ができるように今後も十分指導してまいりたいということでございます。