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薮仲委員 いま大臣がおっしゃった件については、後ほ
どもう一度詳しく大臣の所信等をお伺いしたいと思いますが、いまは高速
道路の問題にしぼって先に質問させていただきたいと思います。
私は、その第二点に、これは大臣にも心にとめておいていただきたいのでございますが、警察庁お見えでございますか。——私やはり
静岡に住んでおりますので、高速
道路とは絶えず接しているというか、高速
道路を愛用させていただいております。その立場でドライバーの側から申しますと、今後、高速
道路は
日本の重要な動脈であり、どんどん利用者はふえていくだろう、減ることはない。そのときにドライバーにとって一番必要なのは何だろう。ドライバーの側から申しますと、やはりいろいろな事態に対する正確な情報を的確につかみたい。いわゆる
道路管理者とドライバーとの間のコミュニケーション、これが事故を未然に防ぎあるいは最小限にする非常に大切なことだと私は思うのですね。
いま
道路管理者がドライバーに与えておりますいわゆるコミュニケーションというのは、インターの手前やインターとインターの中間、トンネルの入り口に
設置してある掲示板でございます。この掲示板についても、昨日私は運輸
委員会で、警察庁にも
道路公団にも研究方をお願いいたしました。ボキャブラリー、語彙が非常に少ない。
具体的な例で言えば、私が先般富士方面から走って、
静岡のインターの手前で「
静岡−吉田間渋滞」というだけの表示で、ほとんどの車は突っ込んでいきました。行ってみたらもう車はすし詰めで、全然動かない。
静岡のインターへ行きましたら「ここで出ろ」こういう表示です。だったら、もっと早く清水あたりで「ここで出なさい」と言えば、こんなに高速
道路上で待たされることはなかったのに、情報の不足というか正確な情報が入ってこない。これが
地震対策上もあるいは事故を未然に防ぐ上においても非常に大事な点だ。
そこで、これは私の提案でございますが、ドライバーに積極的に事態を知らせるために、私は
日本坂トンネルにもラジオの再放送設備をつけてほしい、こういう
要望をして、いまついているようでございますけれ
ども、これからあの高速
道路を全線的に集中管理するときに、高速
道路全般にあのようなラジオ再放送
施設のようなものが、あるいは発信できる装置ができないかどうか。
ということは、これは警察庁にお願いしたいのですが、自動車のラジオの中に受信できるものを強制的に標準装備して、高速
道路上であるサイクルの音波を発信したときに、ラジオのスイッチを切っていようと切ってなかろうとその受信機は音を発信する。ブーでもピーでも結構です。その音が入ったらドライバーはラジオをオンしなさい、セットしなさい。そのときにたとえばNHKのバンドから、
地震のときは
地震についての正確な情報——警察庁は、
地震のときには安定した形で走行して通り抜けていきなさい、警戒宣言が出たら安定走行で出ていきなさいという形がいま論議されておりますけれ
ども、その誘導も、たとえばNHKのバンドで流せば正確にできる。どの
地域がこうだ。またNHKのバンドでなくても、先ほど言ったように、いま
日本坂の中は高速
道路公団のアナウンスがずっと入ってきます。「ここは追い抜き禁止です」「七十キロです」というような放送が入ってくる。もしももっと正確にやるのでしたら、
道路公団がラジオ再放送
施設を使って、強制的にドライバーに正確な事故の原因等を知らせる。たとえば「吉田に事故が
発生しました、お急ぎの方は清水のインターでおりてください」とか、そうすればドライバーは、少なくとも
道路管理者とのコミュニケーションの中で安心して自分の行動がとれる。これが、
地震が
発生したときにただ簡単にインターにある放送設備でやっても、
持田さんも御存じだと思いますが、インターの放送設備では聞こえっこないですよ。また、百キロで走っている車に掲示板一個でわかる、正確な情報が伝えられるなどというのはとんでもない話です。そんなに注意深く見ている方はいらっしゃいませんよ。ですから強制的にラジオの中に入ってくるようにする。
車の中にその標準装備が困難であれば、第二の方法として、インターに入るときに公団が、あのカードと同じように何か簡単な受信のセットを渡して、出口でとる、そのかわり高速
道路上にあるものについては発信すれば音がする、そこでスイッチを入れる、正確な情報が流れてくるといった方法で、
個々のドライバーに対して正確な情報を伝達することを、将来の
道路管理のあり方として、警察にも
道路公団にも私はお考えいただきたいのです。
これはいますぐにということではございませんが、私は、自分が高速
道路上を走っておりまして、ドライバーに対して正確な情報を伝達することが、今後高速
道路を管理する上で一番必要であり、最も安全に寄与することではないか、こう思うのですが、公団並びに警察庁、そして大臣のお考えを伺っておきたいと思います。