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小林(育)
政府委員 いま
先生の御
指摘は、
整備士といいますか、
整備工場の企業主というのは、車を直すことには非常に仕事の虫であるけれ
ども、経営的、ことに営業というような面で非常に弱い、こういうことでございます。実態
調査によりましても、そういうことが非常に端的に出ておるわけでございまして、たとえば
先ほど申し上げましたA1という工場、五人以下の工場でな事務員が平均〇・五人でございます。この〇・五人というのは実は
整備もともにやる。あるときは
整備をやりあるときは事務もやる、こういうことで専任の事務員は統計的にゼロでございます。それからもう少し上のA2のランク、五人から十人のランクヘいきますと、事務員兼工員が一・四人おりまして、専門にやっているのが平均で〇・二人、こういうことでございます。さらに上にいきましてBのランク、十一人から二十人のランクで
整備と兼業の事務というのが二・七人、専門の事務員といいますか、受注を専門にする人、営業と考えていただいて結構だと思うのですが、これが〇・九人、この辺でやっとやっと一人。ですから、工員さんが十一人から二十人ぐらいで初めて一人出てくる。
それに比較いたしましてディーラー工場では、同じ規模の十一人から二十人ということで見ますと、
整備と事務の兼業の人が二・三人、それから受注を専門にしている人が一・四人ということで、明らかに
整備工場での営業活動といいますか、そういう営業的なことが不得手といいますか、やられてないか、こういうことがわかるわけでございまして、私
どもそういう意味ではもっと営業的な面に人を充ててほしいと思いますし、一つは、今度認証
基準の改正をいたしましたけれ
ども、その中で女性
整備士というものがいろいろな意味で取りざたされております。ある面ではそういうものは数合わせであって、実際の
整備に役に立たないのじゃないかというような御批判もあるわけでございますけれ
ども、零細企業の方は、三ちゃん農業ではございませんけれ
ども、三ちゃん工場ということで、だんなさんと奥さんと工員一人くらい使ってやっておるというようなタイプ、そうなりますと、奥さんが当然経理と、ときには手伝う、
整備士を取った方はこうなるわけでございます。そういう方が、実際に受注をされる窓口に出られる方、営業活動をやられる方が
整備の資格を持っておられることは、相当の強みじゃないか。私はこういうことを想像してやったわけではございませんけれ
ども、けがの功名的に今後なるのではないだろうかと言って、ひそかに期待しているところでございます。