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小渕国務大臣 歴風審において、それぞれの施策を施行するときの
考え方を聞くのに当たって現行で十分かということでございますが、
先ほど建設省当局からお話ししたことでございます。まあしかし万遺漏なきを期していかなければなりませんので、今後とも、特段の不祥事がありますれば、これは組織内を、あるいは人的構成等につきましても検討していただきたいと思いますが、私は現行の中で十分
配慮し得るものだと考えております。
それから、観光における収入の問題でございますが、
委員は断定的に、一切合財村には利益がない、こうおっしゃっておりますが、この辺はあえて観光立村を心がける必要はなかろうと思いますけれ
ども、産業の移動などを見ましても、一次産業から三次産業に移っているというような傾向も、これは若干そういった点で、村民の中で所得を得る手段としてこの問題についての意識もあるのではないかと思います。したがって、観光地化していくということについては、望ましいことではありませんけれ
ども、全く村に利益をもたらさないものでもない。したがって、よき
意味でこの観光における収入というものも、
住民の
生活に資することとして、賢明な村民が具体的にいろいろ御検討いただいてもよかろう、私はそう考えるわけであります。
しかしながら、
村長さんが申し上げているように、やはり
原則は第一次産業、農業立村だ、こう言っておられるわけでございますので、その面の施策につきましては、先刻来農林省初め全面的に御
協力していくということでございますので、これからの具体的な施策と農家の
皆さんのお力と合わせて、ぜひその目標が達成できるように
お願いしたいと思います。
そこで、稲作の問題が出ました。これは先般来農林省事務当局からもここでも
答弁されておりましたが、この問題につきましては、ここで御
答弁するのにそれ以上のことは正直申し上げて言い得ないだろうと思うのです。しかし、私といたしましては、あえてこの日本全国の
市町村の中でただ
一つの村の名前をかぶせた——実は前回そう
答弁したのですが、調べてみましたらもう
一つありましたが、それは除くといたしましても、まれに見る
法律でございまして、それをまさに御
審議していただいて施行しようということでございますので、この問題については、従来の枠を超えられないものかどうかということについては、
関係大臣等とも政治的な
意味合いで話し合ってもみたい、正直そう思っております。
しかし、
一つの
特例中の
特例を認めるということになりますと、アリの一穴というようなことになりまして、すべて例外であるということで、現在
政府が行っておる減反政策
そのものが破綻を来すということでありますと
政府の目指すことにもなりませんので、この辺は十分慎重であらなければならぬかと思いますが、しかし、私、総務
長官としての気持ちを率直に申し上げるとすれば、そういうことで
努力もしてみたいというふうに思っております。
それから、観光公害の問題につきましては、これも大変
住民に御迷惑をかけておるわけでありまして、諸
施設等をつくり、合理的に村内をめぐれるようにいろいろ工夫をしながら、いたずらな公害を発生するようなことについては避けるようにしていかなければなりませんが、
委員も御
指摘のように、これはそれぞれ訪れる百万人の個々の
方々のモラルの問題に帰属する問題でございまして、まことにむずかしい問題であると思いますけれ
ども、しかし、回り道にはなるかと思いますけれ
ども、
先ほど来の、ごみ箱を十分設置をして投げ捨てのできないようなことをするとかいうことも具体的な施策としてやらなければならぬと思いますし、あわせて、やはりこの
明日香を訪れた
方々が、それこそ枝葉を折ることも草木を汚すこともいけないという気持ちを起こさせるような
明日香であってほしい。極端に言えば、
明日香を訪れた
方々がみずから心を洗って、公徳心の高い人間になって帰るということになれば、もって瞑すべきことではないかと思いますので、そういうことができるように、いろいろなPR等も訪れる
方々に対しては十分やっていかなければならぬ、私、こういうふうに考えます。