○青山
委員 それはいつごろですか、後で
お答えいただきたい。
それからいま潮流が話題になっておりますが、私はヘドロと潮流について若干
お尋ねしたい。少し進ませていただきますけれ
ども、後で答弁を求めます。
運輸省は、空港を埋め立てによって建設する場合の工事中の濁りが心配されるが、護岸を先行施工することなどによって濁りの拡散を
防止できる、こういうふうに言っておられます。根拠は審議会の答申によるものだと思っております。航空審議会の答申にこれと同趣旨の
内容が書かれておるのですけれ
ども、しかし、護岸ができるからその中の埋め立てについては汚染、汚濁は防ぎ得るだろう、こういうことですが、護岸をつくるために地盤改良をしなければなりません。その地盤改良をするためには、およそ千七百万立米のヘドロが出てくるということも認められているところです。千七百万立米といいますと、けさもNHKのテレビで、昨年一年間日本人が飲んだアルコールの量は霞が関ビルの十三杯分だ、こう言って報道されておったのですが、千七百万立米と言えば、霞が関ビルのおよそ三十五、六杯、百メートルと百メートルの縦横、そして長さが千七百メートル、こういう膨大な量のヘドロが出てくるわけですね。このヘドロの
処理はどうするのですか。そのヘドロの
処理については諸説紛々といいますか、聞くたびに答弁が違っておったと言うべきじゃないかと思うのです。航空
局長は一貫してといいますか、一つの
考え方をお持ちのようです。
すでにこのヘドロの
処理について五つ、六つ論議されておる
内容をちょっと披露させていただきますけれ
ども、サンドコンパクションによって押し出されたどろは石の間隙を埋めたり横に押し出されたりする、十分公害に注意してやる、だから——だからというのは私の
考え方ですが、大丈夫だと言わんばかりの発言を二月四日、埋め立て工法の参考人が述べておられます、第二番目に、二月十六日、私
どもの岡田議員のヘドロ
処理の質問に航空
局長は、ヘドロは取って外洋に捨てるとはっきりと答弁しておられます。第三に、次の日の朝日新聞には、航空
局長の発言に対して航空局関西空港
計画室の談話が載っています。いま持っていますが、実際に外洋に運んで
処理する必要はまずないと航空
局長の国会における答弁を否定しているわけです。航空
局長の答弁がいいかげんだったのか、航空
局長の答弁は国民に対して誠実に述べられたのか、あるいは
計画室の発言はまことに無
責任であったのか、その辺はよくわかりませんけれ
ども、こういう報道がなされております。第四番目、さらに二月末ですけれ
ども、岡田議員の質問に対して政府から回答が出されておりました。それを見ますと、盛り上がり土を密閉式グラブで撤去する
方法の採用が
考えられる。ヘドロというのは土という概念なんですかね。あれはどろという概念でしょうね。土捨て
場所は他の埋め立て造成中の
場所が通例だが、外洋に捨てることもありうる。若干ニュアンスが違って航空
局長に近い、
計画室の
考え方とは意見を異にしておる、
計画室の
考え方を否定した回答書が出ているのです。第五番目、二月二十二日期成労組協議会のメンバーに対して、ヘドロ
処理は密閉式グラブで外洋に捨てる、こういうふうに航空
局長は述べておられます。第六番目、三月二十五日の参議院の予算
委員会で民社党の柳澤錬造議員に対して、ヘドロ
処理は二通りあるが別途どける
方法がベースになると述べておられる。諸説入り乱れているわけです。これはヘドロ
処理を含めた埋め立て工法が技術的にまだ非常に不確定だということを私は感じるわけです。聞いておられる
委員の皆さんもそういう印象だろうと思う。
それで、質問させていただきますが、昭和四十九年以来、軟弱地盤あるいは深いところにおける大規模埋め立て工事の可能性についても莫大な国家予算を投入して研究されてきた。そしてそれがすでに六年もたっている。航空
局長は、埋め立ては百年の歴史があって資料は豊富である、安定した技術として推奨してきたと言っておられるのですけれ
ども、わずかこの一カ月間にこんなに答弁が変わってきておって、明確な回答がいまだに出てない。これは相当重大なことが隠されておるのではないかとすら私は
考えるのです。これは私個人ですよ。その辺の見解をまず伺っておきたいと思います。