○金子(み)
委員 じゃ、永山会長の発言は発言としておきます。この問題はいずれまた先に行ってから出てくるだろうと思います。
次に、灯油の値段の問題で公取の方にお尋ねしたい問題がございます。
それは、十月の灯油の在庫が七百十万キロリットル、これは最近の最も多い分量だと報道されております。備蓄がそれだけあります。そのほかに半製品も加えれば一千二百万キロリットルになるのだということも報道されております。ところが、実際民生用に家庭で使われている灯油の消費量は月に三百万キロリットルくらいだ。ということになりますと、在庫分は半製品も加えて千二百万キロリットルあるということであれば、今
年度じゅうと申しますか、まだ三、四カ月分ぐらいは十分あるのじゃないかということになろうかと思うのです。こういうふうに量は十分にあるのですね。ですから、そうだとすれば、理由のいかんを問わず
値上がりすることは不当ではないかと申しますか、大変納得がしにくいというふうに
一般国民は思います。ちょうど
先ほどのお米みたいに、あり余っているお米なのに
値上げをするのはおかしいじゃないかというのと、性格は違いますけれ
ども、そんなような端的な表現もできるわけだと思うのです。
そこで、
値上げの実態を少し数字でお示ししたいと思いますのは、けさ経企庁からいただいた十二月十一日付の報告、これはモニター
調査報告ですね、それによりますと、二十七ページに「主要
品目騰落率」というのが出ています。十月の全国の数字ですが、光熱費が、その他の光熱も入っているというのですから必ずしも灯油だけとは限らないかもしれませんけれ
ども、電気も何も入っているかもしれませんが、
前月比五・三%そして前年同月比二九・五なんですね。ここの数字はずば抜けて大きいです。二けたもあるものは、探してみましたら、もう
一つ野菜というのがございました。
野菜は前年同月比一〇・三です。だから、光熱費が
野菜の倍以上ございますね。私はけさこういう数字を拝見して、すごく光熱費が上がっているなということがわかったわけです。
それからいま
一つは、NHKが毎月モニター
調査というのをやっておりますね。それの十二月一日の分で、全国平均一かん千二百十六円になっている。これは前の月の十一月一カ月で六・九%アップになっているという実態でございます。そして、その
調査の中から拾いますと、全国平均千二百十六円という数字なんですが、さらに千三百円台というところがあるということが報告されていました。これは十二県あるというのです。ここで十二県全部申し上げなくてもいいと思うのですが、私がちょっと気になりますことは、問題だと思いますのは、寒い地域、たとえば北海道ですとか新潟ですとか青森ですとか福井県ですとかというようなところがなっていくのはそう不思議だとも思えないのですが、暖かい地域の広島だとか高知だとか大分だとか佐賀だとかというような、四国、九州、こういう
地方で千三百円台になっているということを大変に不思議だと考えたわけです。おかしいじゃないかというふうに思います。それも非常に全国的にばらまかれています。全国的にそういう高いのが出ている。
いま
一つの数字は通産省の数字だと思いました。それでは、東京ではこの四月に七百五円だったのが十月には千百九十円になっているというふうに値が上がっています。
私
ども社会党で試算いたしました数字を見ますと、これは全国的に見たわけですが、札幌から始まって東北、東京、そして名古屋、大阪、広島、四国、九州というふうにとってありますが、これで見ますと、灯油だけでございますと千円をちょっと切れます。社会党の試算は九百四十一円六十銭、これは店頭
価格、それから配達込みでも、配達
価格でも九百八十七円六十銭でいけると私
どもは思っておりますのですけれ
ども、通産省の消費者モニター
調査によりますと、
一つずつ申し上げませんが、全国平均で店頭売り千八十四円、それから配達で千百二十六円、千円台、千百円台でございます。これは
一つずつ申し上げると時間がかかりますので申し上げませんけれ
ども、店頭売りも配達
価格もそうでございますが、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、四国、福岡ととっていらっしゃるのですが、数字が大体同じなんですね。配達
価格の方は、一番高いのが千百四十八円の福岡です。一番安いのが札幌の千五十二円。それで、その間は全部千百幾ら、千百幾らと同じような数字なんでございますね。
そこで、私が公取の方にお尋ねしたいと思っておりますのは、こういうふうにおのずから大体同じような金額にそろっているということについて疑問を持つわけでございます。これはどうしてこういうことになっているかということなんですが、これはよく調べてみなければわからないと思いますけれ
ども、私が推察できると思いますのは、適正な
価格が行われないのは元売り
段階から流通に至るまで非競争の形になって、そして適正な
価格というものは使われないで高値に足並みがそろってしまったというふうな
感じがいたします。これは
価格を引き上げる構造のようなものが何かつくられているからじゃないかなという疑念を持つわけで、何となくカルテル臭いなあというふうに考えられるのでございますが、そういうことはどういうふうにお考えになるかということが
一つでございます。