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近藤(鉄)
政府委員 玉沢
先生からいろいろ御
指摘をいただいているわけでございますが、私たちといたしましても、非常に苦労して養豚経営をやってこられた農家の
方々が、その生産物である豚肉を一般の市場に持っていった場合に最近のように低落現象である、こういうことで御苦労なさっている
状況につきましては、非常に頭を痛めておりまして、
農林省としてもこれに対していろいろ対処してまいっているつもりでございますが、何といっても、先ほどの畜産
局長の話にもございましたけれ
ども、需給の不均衡、端的に言って総体的に供給が多過ぎる、こういうことでございますから、この需給を均衡させて価格の安定を図るということをしなければならない、こういう考えで、実は、生産者団体でつくっていただいております養豚経営安定推進
会議、これは中央の
段階でつくっていただいて、さらにこれとの流れの中で都道府県
段階でも養豚
関係者から成る
会議をつくっていただき、中央
段階、都道府県
段階の生産者の
方々の話し合いで、ある
程度の計画生産をお願いする。できればもっと進めまして、市町村
段階まで下がってこの生産調整をしていただく必要があるんじゃないか、こういうことで
お話をしているわけであります。
片っ方で、従来、養豚経営につきましては国としてもいろいろ助成措置を講じてまいりました。たとえば、養豚団地整備事業ということで国が二分の一の補助金を出してまいったとか、また近代化資金を通じて
融資をしてまいったわけでございますが、こういう
事情でございますので、できればこういったことの事業の圧縮や計画の延伸等の措置も講じていただきたい、こういうことで全体として生産を計画化してある
程度規制をする、こういう措置をまず第一にとっております。
また、第二に、片っ方では消費の拡大を何としてもしていかなければならない、こういうことでございますので、生産者団体や食肉小売団体、消費者団体等で食肉消費対策協議会をつくっていただき、現在二十七都道府県にもうできておるわけでありますけれ
ども、この協議会を通じまして、実は地区地区で豚肉をある
程度特別販売をして消費の拡大をしていただく。具体的には、たとえば一週間に一遍ぐらい値引きをするとか、場合によっては値段は同じだけれ
ども量を少しふやすとか、または景品をつける、そういう形で小売
段階、スーパー
段階でともかく豚肉を食べていただくようなそういうきっかけをつくっていきたい、こういうことであります。さらに、実は農村で必ずしも全体的な豚肉の消費が進んでいないような面もございますので、特別に全農から農協にというルートで、実はみそ、しょうゆで少し味をつけた豚肉を、特別加工した豚肉をそういう農協ルートで農家の
方々には買っていただく、適正な価格でお分けする、こういうような措置を講じさせていただいております。その他、テレビその他を通じてのいろいろなPRを、これも国が金を出し、また県、市町村にも御
協力を願って、生産者団体にも御
協力を願って大いに宣伝をしていただく。
第三に、現在
相当豚肉が余っているというわけでございますから、それをひとつ自主的に調整保管をしていただきたい、こういうことで生産者団体にお願いをいたしまして、実は当初十一月
段階では何か十万頭ぐらい調整保管をしていただこうという話だったんですけれ
ども、最近またこれを十一月半ばに十万頭ふやしている。合計二十万頭ぐらいの調整保管をしていただこう。現在もうすでに十四万頭ぐらいは保管をしていただいているようでございますけれ
ども、こういうことで全体で生産調整をお願いする、消費の拡大をお願いする、そしていま当面ある
程度だぶついたものについては調整保管をお願いする、こういう形で何とか需給の均衡を図って、域内の値段をある
程度適正なものにしていきたい、こういうことで、
農林省といたしましては、
関係各団体と
お話をして御
協力を得ながらこれまで努力をさせていただいている、こういうことでございます。