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参考人(
川島廣守君) 第一の問題につきましては、いま先生からもございましたように、私の口からいまのような
段階で申し上げることは大変僭越でもあろうかと存じますけれ
ども、せっかくの
お尋ねでございますのであえて申し上げさせていただきます。
いまも先生のお話にもございましたように、いま当
公団といたしましては、世界で唯一のいわゆる海底青函トンネルを掘削しておりまして、いま最後の仕上げの
段階に差しかかっておるところでございます。また、上越新幹線につきましては、昨年来最盛期に入りまして、最後のいま仕上げの
段階にこれまた入っておる
段階でございまして、いずれの
工事にいたしましても、わが技術集団といたしましては、全世界的な経験に学び、最高の水準でいま懸命に努力をしているわけでございます。
存立以来十五年の歳月がたったわけでございまして、そういう意味合いでようやくわが
公団も、そう言ってはなんでございますけれ
ども、一応先生を初め斯界の方々からは、ある
程度の評価を得ておるものというふうに実はひそかに自負をいたしておったわけでございますけれ
ども、今回このような
不祥事を引き起こしまして、いまお話しのようにその存廃が問われておるわけでございますが、先ほど申しましたように、われわれといたしましてはきわめてじみちに、地方の交通
事情の大変に恵まれない地域の新線建設につきましても、これも十年あるいはそれ以上の年月をかけてじみちに、愚直に実は鉄道網の整備に当たっておるわけでございまして、いずれの面から申しましても、社会的評価とひそかに自負します実績の上に立って、今後とも鉄道網の整備を通じまして格差の是正に貢献してまいりたいという信念においてはいささかも変わっておりません。
第二の問題でございますが、いろいろお話にもございましたように、確かに今回の
カラ出張はその大部分が
超過勤務手当への充当と
会議費等の
雑費に充当いたしたわけでございます。先ほ
ども触れましたように、いただいております予算額では賄い切れなかったことから、ついつい安易に流れましてこのようなことが行われてきた実情のように考えられるわけでございます。したがいまして、まだ最終的にと申しましょうか、先般来、臨時に
支社長、
局長会議等を開きまして、いろいろ問題点を煮詰めておりますが、いまだ十分に問題点の整理ができておりません。したがって、そのような
段階で申し上げる十分な自信はございませんけれ
ども、財政当局に対しましてもお願いすべき予算の増額はもちろんのこと、科目の流用等につきましても従来以上に弾力的にやっていただくことが可能かどうか、あるいはまた予算の立て方等につきましてもそうでございまするし、さらにまたいろいろ
関係省庁の御指導等につきましても十分にいただきながら今後の立て直しをやってまいりたいと、かように考えているわけでございます。
第二番目の問題でございますが、いまやっていけるかというお話でございますが、少なくとも今日の
カラ出張の実態をもう少し精細、詳細に承知いたしました上で、全体でやっていけないことはこれはきわめて明白でございますけれ
ども、その中でどういうふうに問題を改善したらいいのかという問題について、もう少し時間をかしていただいて問題点を整理させていただきたいと思っております。
それから、三番目の財政当局に対するお願い、いま申し上げたのと重複いたしますけれ
ども、これも従来から
超過勤務手当の増額等につきましてはその都度お願いをしてまいった経緯でございますけれ
ども、諸般の
事情からこれが認められないで今日まで至っているわけでございます。
交際費等も、三百万という額はずっと三十九年以来少しも増額になっておらないわけでございます。
以上泣き事になりますが、以上のようなことで、これまた財政当局と寄り寄りいろいろお願いできるものにつきましては精いっぱい努力をいたしまして今後の士気の振作に当たってまいりたい、かように考えております。
四番目の、先生が現地をお回りになられて、いろいろ
お尋ねいただいたそうでございますが、大変ありがたいことでございます。文字どおり、わが
公団は技術陣が八〇%でございまして、私の口から言うのはなんでございますけれ
ども、私は先輩各位からもいろいろお伺いいたしますと、非常に高い士気の旺盛な若い活気に満ちた活力ある技術陣の集団であるというふうに実は自負をし、さらにまた、そのような評価を先輩からも実は元気づけられておるわけでございますので、今回のこのような間違ったことをしでかしたこととは別に、われわれが持っております長い間の経験とその実績、これをどうかして維持し、士気の振作に当たってまいりたい。
いますぐ、いま
お尋ねにございましたように、おまえはどうするんだというお話でございますが、実はいま申しましたように、まだ問題点の整理が十分にできておりませんのと、いまだに
会計検査院の
検査を受けておる
段階でございまして、気持ちの整理も十分についておりません。そういうわけでございますので、いま具体的に先生に
お答え申し上げるいろいろな自信はございませんけれ
ども、私を先頭にしまして、一生懸命ひとつ士気の落ちないように、あるいは
組織の動揺、不安がないように、しかもその結果からくる、いま御心配ございましたような事故等が絶対にないように努めてまいりたい、かように考えておるのが現在私の心境でございます。