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政府委員(澤邊守君) 食糧事務所の職員は二万五百八十四名、これは五十四年度末にそれを目標にして五十四年度中にも四百三十一名の削減をすることにいたしておりますが、仕事の内容は、検査をやっておりますのがそのうちで一万四千名余りおります。そのときどきによって若干数は変更いたしますけれ
ども、大体一万四千若干上回った人数が検査をいたしております。検査の対象は主として米でございまして、麦とか豆類、雑穀等も一部地域によってはやっておりますが、御承知のように最近それらの生産量が減っておりますので、それらの検査は業務としては減少傾向をたどっております。ただし、最近麦は一部生産が回復しておりますので下げどまっておるという現状でございます。なお、米につきましては、確かに生産調整もやっておりますので生産量そのものは減ってまいっておりますが、包装容器の軽量化というのが進みまして、現在米の検査は、毎個検査といいまして一袋ずつ検査をするという
やり方をしておりますので、検査の対象個数は、生産量の、あるいは検査の数量といいますか、トン数では減っておりますけれ
ども個数ではふえるというような傾向をたどっております。四十一年ごろを一〇〇といたしますと米で一三七、八%の検査対象個数になっております。それらの業務をやっておるわけでございます。業務の実態といたしましては、米の検査が中心でございますのでどうしても秋の収穫期に業務が集中をするということでございます。検査のほかやっておりますことは、買い入れ、これは検査と同時にやりますが、保管、輸送、売却、それらの業務に関連いたします調査あるいは流通、集荷業者に対します指導、監督といったようなこと、それからまた最近新しい業務といたしまして野菜の生産、出荷
関係の確認事務、それからまた加工食品を含みました食品類の価格、需給、品質管理等につきましてのチェックを中心といたします巡回指導、点検事務というのをやっておりますし、五十四年度からは新たに食品の安全に関連いたします農薬の使用状況、それから飼料で添加物等を使いますけれ
ども、これの使用状況につきまして種々
基準を決めて指導しておりますが、これのチェックの仕事を食糧事務所でやるというような仕事を加えております。大体いまのようなのが業務の現状でございます。
そこで、第二点のお尋ねの五十四年度においてどのような改善を加えるつもりであるかという点でございますが、まず、定員の削減につきましては、食糧事務所を中心といたします食糧庁
関係は、政府全体の中でも一番厳しい削減をこれまでやってまいっておりまして、四十三年から定員削減始まっておりますが、当時二万八千おりましたのが、現在は約二万一千と、さらに五十四年度中に四百三十一人の削減と省内での振替をやることにいたしておりますので、それを入れますと七千六百人ぐらいの減少をいたしておりまして、約二七%ぐらいの減少をこの十二年間にやったということになるわけでございます。そのようなことを五十四年度におきましても削減をしてまいるということでございます。
第二点といたしましては、組織につきまして本所、支所、出張所の三段階制をとっておりましたが、
昭和四十六年以来本所と支所だけの二段階制に改めるということで進めてまいりまして、五十四年度末では五十五の出張所を残しまして、当時二千八百ありました出張所を五十五ぐらいまで減らすということで、五十五年度中にはゼロにしてまいりたいということで、五十四年度中には二百三十七カ所の出張所を減らすことにいたしております。なお、支所におきましても今後約一割程度減らしてまいりたいというふうに
考え、一部五十四年度についても手をつけていきたいというふうに
考えております。
それから、なお先ほどの現状におきまして若干御
説明申しましたように、食糧管理業務以外の新しい行政需要に対応する仕事を食糧事務所の職員を活用して行わせるということで、これまで野菜と食品と
二つやってまいりましたが、食品の価格なり品質あるいは需給動向等についての調査、チェックをやってまいりましたが、五十四年度から先ほ
どもちょっと触れましたように食品の安全性を確保するための農薬、飼料の使用状況についての確認、調査というようなことに二百五十六名を一般会計に振りかえまして行わせるというようなことをやっておりますので、これは五十四年度からやるわけでございますが、今後もそのように新しい行政需要に対応した仕事の方に活用していくということを一層進めてまいりたいというように
考えております。
なお、検査業務の簡素合理化につきまして、一気にはできませんけれ
ども、種々引き続きやっておりますことのほか、特に昨年御質問いただきました以降実行いたしましたものといたしましては、検査等級区分が五段階になっておりましたものを昨年から、昨年といいますか五十三年の収穫期から三段階制に簡素化をいたしまして効率化を図っております。抽出検査あるいはバラ検査あるいは検査場所の整理統合とかあるいは農協等による協力を一層強めていく、協力を受けるようにして直接食品の事務は簡素化していくというようなことは引き続き進めておるところでございます。