○源田実君 そこで、非常に重要な問題に対する私の
意見を開陳したいと思います。
いままでのところ、
防衛庁に関する限り、また
政府関係に関する限り、このE2Cの導入において不純なものは一点もない。しかるに、このE2Cの
予算の執行が停止される、これは合点がいかないんです。もしこういう先例ができたとき、今後恐るべき謀略がかけられるおそれがある。これは私の例であります。私がかつて
防衛庁長官から命ぜられた機種選定の調査団の団長として渡米し、そうして数種類の機種の実験を行って、そうしてお互いには全然何をいいということを最後の会議までだれにもお互いに話すことも禁じて――もちろん
アメリカとは話しません。そうして、最後の場にデータをすっかり集めて、その席上でそのデータの上で決定したのがF104であります。そうして、それをそのまま今度は
防衛庁長官にこれが候補機でございますというリコメンデーションをやりました。そうして、
日本でその最後の作業をやっておるときに、某氏から――もういまおりません。いまいない人です。――某氏から、国家のためにこれこれの飛行機を採用されたし、こういう電報が私のところへ入った。全くよけいなことである。その場合は、幸いにして、F104以外で、問題にならない飛行機がそこに書いてあった。しかし、いまこのE2Cの問題に関連しましてこのことをもう一度思い出すわけです。もしそのときに、ある謀略家がおって、
日本の
防衛力を増強あるいは
防衛力の正常な発達をとめようとしたならば、国家のためF104を採用されたし、こういう電報を打っただろう。これは図星なんです。われわれが腹に
考えておった飛行機を名指しで来る。それを採用される。それで
予算に載る。そのときに、あの飛行機はこういう経路をたどって私が言って採用されたのだ、こういう謀略をやられたときに、この飛行機はどうなりますか、その場合。こういうことがあったのか、そういう圧力に屈して、あるいは金力か何か知らないけれどもそういうものに屈してこういう飛行機が採用されるようならば、これは
予算の執行停止をやれと、こういう結果になったかもしれないのです。こういうことは、今後、いやしくも
防衛庁――
政府と申します、
政府のこれを執行しこれを遂行するその責任
関係のラインの中で一切の不純がない場合には、これにどんな外で悪評があり、どんな妨害があって、どんなうわさを立てられようと、
予算の執行なんか停止すべきじゃないと私は
考えます。したがって、これは今後
日本の
防衛上茶々を入れられることが出てくるのであって、これについては私はいまきょうここでその採決を迫るわけにはいきませんけれども、ひとつ
委員長においても十分御考慮の上、いまの
予算執行停止という問題について速やかに解除するような方法を講じていただきたい。これがまず私の申し上げる第一点でございます。
続いて、今度は
外務大臣にお願いしたいのです。
実は、鄧小平副主席が昨年の秋
日本に参りました。ところが、あの人のプレスクラブにおける
発言、及びまたその前に、これは十月か九月か、この新聞では日にちだけ書いてあって月が書いてないが、十月ぐらいじゃないかと思うのですが、そのとき
日本の各新聞社の論説
委員のグループが北京に行って鄧小平副主席と会談しておる。そのときの
発言、こういうものを見ますと、
日本で了解しておる解釈と鄧小平副主席が言っておる解釈とには相当大きな違いがあると私は
考えるのですが、この点は外務省はどういうぐあいにお
考えになっておるか、ひとつお伺いいたします。