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参考人(
粕谷慶治君) お答えいたします。
まず、
教員の側の方から申し上げますと、先ほども申し上げましたように、四十九名の採用を要求しておりますが、私どもの把握している限りにおいて、十二名程度しか採用されていない。その十二名のうちも、特に、実は教養部の方において七十七歳以上九十二歳に及ぶ方々が九名入っております。これは実は
学生にとって非常に高年の方ですと、授業を進める上においてまずいし、それと、もうこの方々にはおやめいただきたいということで、教養部
教授会で決定しましたが、逆に
大学側がそれを採用するという形で、いまだに採用されて勤めておる次第でございます。ですから実質的には三名程度の者が専任
教員として採用されたにすぎないという実情がございますし、その不採用になって、
理事会が認めていない
部分についても、過去三年にわたってそのままにされている方がございます。これについては、もう人権問題だから、人権擁護
委員会に出したいという、ある
学部長の
意見がございます。それも申し上げておかなければいけないんではないかと思います。こういうような状況が
教員において行われている。その期間が余りに長くて、
本学に採用ということについて、実は
総長と直接会って話をした方が、その年に採用されないために本年よその
大学に行ってしまったという形のために、
教授会の議がそこでまた無視をされた。そして
本学では採用できずに困るという事態が生じているということもございます。
それから、
職員の方に関して申しますと、これは、
教員といいますか、教学に関する
意見でございますが、実は昨年の六月に、事件が起きた当時問題とされまして、高校生の入学に際して五万円の賄賂を取るという中学・高校の教頭がございまして、刑事事件にも発展する非常にまずい問題であるから、これを解雇をするというように要求しておりましたが、
組合としましては、これはまあ生活上の問題もあるから、閑職につかせるということで一応妥協したわけでございます。ところがその方が実は本年の四月の人事で、再び鶴川分校の主事に
——この鶴川分校主事というのは、事務当局の最高責任者です。教養課程二年間ある鶴川分校の事務の最高責任者につかされたと。どういうふうになっているのか、私どももちょっと理解できないのでございます。
それからもう
一つ、長谷川芳男という短大事務長がおりますが、この方はかつて
学部の
学生の成績改ざんに伴って
職員組合の方から
異議が申し立てられて、
大塚理事自身が、これは解雇に値するものだ、ただし、
学生と直接接触しない
部署に置くということで
組合が妥協してくれるならば非常にありがたいことだということで、実は
学生に直接接触しない
部署につかせたんでございますが、昨年の八月一日、再びこの成績改ざんを行った主事を短期
大学の事務長につける、こういうことをやったわけでございます。これで一体
教育の場と言えるのかどうかということで、各
組合とも
大学そのもの、
教育の場としての非常に重要な
部分を維持するために、三月の時点において
大学にこの撤回を要求しております。そういう事態がまずあるということ。
それから同時に、不当労働行為で申し立てております
内容の中には、非常に多くの問題がございます。それについて挙げますと、非常に切りがないんでございますが、非常に問題だと思われるところは、
職員の人事協定というのが従来ありましたが、それは四十九年十二月一日の時点でございます。それが一年を期間として更新されることになっておりましたものが、
大学側の一方的な事由によりまして、その締結をしないということが五十一年において起こったわけでございます。その同人事協定というものは、これは非常に
教職員、特に
職員ですが、
職員の人事の円滑な運営のために、
大学側と
職員組合とがその
一つの方策として取り交わしたものでございまして、一方的な破棄に対して
職員組合の方では申し入れをしましたところ、その精神は尊重するということで、五十二年十二月五日に再びこれを取り上げて、慣行として行ってきている事実がございます。それにもかかわらず、五十三年十二月に至りまして、今回の六十一名の
職員の採用という問題が突如発表されたわけでございます。先ほど申し上げましたように、
教員は四十九名中十二名しか採用していないにもかかわらず、
職員を六十一名も採用するというこの考え方は、一体
大学を
教育の場と考えているのか、
大学は
職員によって
管理運営、
教育される場と考えているのか、本末転倒しているのではないのかということで、この問題について考えなければいけないんだろうということになっておるわけでございます。
それからもう
一つこの六十一名の採用に関しまして、先ほど内藤文部大臣が触れられましたのであえて申し上げますが、この採用に関して財務担当の理事である
安高理事は直接的に関与しておりません。これは多くの場における
発言において、われわれは確認をしております。それからもう一人、
大塚理事に関しましても、相談は受けたらしいんですが、直接的には知らないというのが実情でございます。すなわち、柴田梵天
総長によって決定された人事を、
大塚理事がメッセンジャーボーイとして伝えてきたというふうになっておるわけでございます。
そこで、この
内容でございますが、特に問題としなければならないのは、
配置転換によって、人事の偏向が行われた。特に問題としなければならないのは、
学生部に対して非常に多くの
職員を配置する。特にその中には、かつて非公認クラブのクラブ員であった者、あるいはかつて
学生時代に事件を起こして停学処分を受けた者など、こういう者が採用されて、配置されているという事実でございます。ですから、幾らわれわれががんばってみたところで、
学生の
指導、管理がまともにできるわけがないというふうに申し上げなければならないんではないのかと思うんです。この
学生部というものが非常に異常である点に関しましては、ここに
本学に勤めて一、二年の者において、通常ですと七、八年かかる係長に抜てきしているというような事態も起こってきておるわけでございます。そういう中で、実は有能な、かつて十一年、十五年と勤めた教務部の松本、尾子という、こういう
課長補佐及び
課長代理、こういう方々が閑職
——特に松本さんは自動車
学校、これは非公認の自動車
学校ですが、ここに、何の用事もないところにつけられたわけでございます。それからその尾子という次長は、十五年勤めたベテランでありながら図書館の閑職につかせられるとか、あるいは就職課の
課長、この方も長いことお勤めになった方ですが、鶴川の図書館という平
職員にされるとか、
組合の三役の書記長、それから
委員長、副
委員長、これが同じく職場の要請がない、人事の増員の要請のないところへ配転されると、こういうふうになっている。すなわち
本学においては六十一名の
職員の採用は必要ないと。
安高理事の言によりますと、本年退職者は約二十名おりますので、その補充分、二十名程度あればいいんだという
発言もございますことをつけ加えて申し上げておきたいと思います。
その他、不当労働行為については非常に細かい
部分についてたくさんございますので、申し上げれば切りがありませんけれども、要はこれらについて、安高、
大塚理事が、
理事会決定という表向きの
内容とは別に、全くこれについて
意見を異にしたり、あるいは
発言を封じられたりしているという事実がございます。