○安永英雄君 最後に、これは二回にわたってこの参議院の
文教委員会で珠算
教育指導者の資質向上に関する請願というのを出しまして、これが取り上げられております。で、私は時間もありませんからあれですけれ
ども、やはり週休二日制とか、あるいは先ほどの
教育の荒廃とか、また
大臣がおっしゃったようないわゆる社会
教育を充実するというふうな面からいきまして、私はぜひひとつこれらも検討しておいてもらいたいという請願なんですから、この点はひとつ実現の方向に進めていただきたいと思います。これやっぱり私がいまさら言うまでもないんでありますけれ
ども、この珠算
教育そのものは、
一つの大きなやっぱり
学校教育の中で、独特な味わいを持った
一つの数学的な能力、思考力、こういったものに対しての大きなやっぱり
教育上の価値を持っていると思います。これはいま電卓ができたり、電算機ができたりと言いましても、違った
意味の、これは
教育的に取り扱えば非常に大きな教材的な価値を持っておる。しかし、現在この乱塾時代で、いわゆる珠算の塾というのは現在四万を超しておると、こう言われておるわけですが、最近
学校教育には一部取り上げられておりますけれ
ども、やっぱりそれに物足らずに子供がこの塾に通っておるというのは、私は非常に大きな魅力があるからだと思います。親だってそうだと思います。何かこう
高等学校の入学試験のために塾に行くというのと違った、非常に価値のある塾だということで見ている。したがって、やっぱり私はそういった
観点からいくと、この珠算塾というのは
一つの
教育的な取り扱いをやってもらわないと、ちょっとそろばんがうまいから塾開く、そして、技術だけを教えるというだけでは済まされない社会
教育上の問題があると思うんです、これは。そういう
意味で請願も出されておるわけでありますが、私も全国珠算
教育連盟あたりのしょっちゅう行われております研究の集会に何回も出たことがあります。あそこではまじめに、本当にびっくりするような研究の成果が発表されておる。これはいつも
文部省からも出席もしていただいて報告もあったと思いますけれ
ども、私はそういった珠算塾を経営されておる人々自身も、もう少しやっぱり
教育的なこの取り扱いをしなければ、ただ加減乗除を教える、早いというだけでは
意味がないということで、みずからもやっぱり研修をされておる。筑波
大学の教授や、その他たくさんの学者
先生も呼んで、
教育的な心理学とか、論理学とか、いろいろな
先生方を呼んで勉強されておる光景も私はよく見ておるわけであります。本当にまじめに研究をみずからされておる。私はそうでなければならぬと思うんです。したがいまして、やっぱり社会
教育の
観点から考えても、
指導者の資質の向上という
意味で、
文部省もこの点についての研修会というふうなものも開いてやって、そしてこの受講者に対して、一定の称号と言えば大げさですけれ
ども、珠算
教育士とか、こういう資格というようなものを付与していったらどうかと私はつくづく思うんです。でないと、私は社会
教育全般にかかわる問題ですけれ
ども、たとえば体育の
指導といったようなものでも、野球がうまいというので、私から見ればこれはやくざに間違いないようなのが放課後
学校に乗り込んできまして、クラブ活動あたりに入っていって、技術だけを教えておる。その与える影響というのは非常にまた大きい。練習が済んだら入れ墨したような連中と一緒に行っておる。ついて歩いているというふうなことを見たこともあるんですけれ
ども、社会
教育全般にかかわる問題ですけれ
ども、私は特にその中における生徒、児童というのがかかわってくる
学校外の活動というような問題については、
文部省も意をやぱっり加えなければならぬのじゃないか、こんなふうな私は気がするわけで、この請願にも私はもちろん賛同し、請願者の一人になっておるわけですし、皆さん方もなっていただいておるわけなんですが、この点ぜひそういったことで実現をしてほしいと思うんですけれ
ども、請願は二回通っていますが、その後の
文部省のこの請願についての検討をお願いいたします。