○
藤原房雄君
大臣の時間が何か限られているようでありまして、同僚
委員より先にさしていただくのは非常に申し訳ないんでありますが、十分という限られた時間でございますので……。
当
委員会にも先ほど
報告のございましたように、
宮城沖と、それから有珠と視察に行ったわけでありますが、これは、
宮城沖の
地震の跡につきましては御存じのとおり、昨年の六月の十二日ということですから、間もなく一年を迎えるということで、
〔
委員長退席、理事
目黒今
朝次郎君着席〕
この一年の間、
関係当局の大変な御
努力によりましてそれなりの結果はあると、私どもそれなりの評価はいたしておるわけでありますが、何せ
都市型のかってない大きな
事故であったということで七割方、八割方はやっと片はついたとしましても、二割といっても、三割といいましても、これは大変な
被害でございますので、詳細のことについてはここにございますから一々申し上げませんけれども、十七五戸、七百四億ということから類推してなおも、二割、三割といいましてもまだまだ後遺症というのはたくさん残っている。私、やっぱり今回の
宮城沖地震の問題は当初から論じられておりますように、
都市型の
災害としてはいまだかつてない大規模なものであり、これが大震災等いろいろ言われておるわけでありますけれども、こういうこと等考えあわせますと、たまたま
宮城沖にこういう
地震があったということで済まされない。そしてまた、
宅地化がどんどん進んでおるというこういう中で、この
宮城沖地震の
教訓というもの、また
災害復旧に対する対処というものにつきましては、それなりのいままでにない真剣な
取り組みが必要だろうと思うんであります。
一々言っていますともう時間なくなりますからあれですが、端的に申しますと、いろんなことがあるんですが、過日十五日ですか、われわれ当
委員会での視察が終わった後でありますが、十五日相当な
豪雨、大雨が降りまして、それで二次
災害が
発生したわけでありますが、その間の事情については
大臣もよく
報告を受けていらっしゃると思うんであります。これは、二次
災害というのは一番心配しておったことであります。去年は幸いにして六月の十二日の
地震の後、梅雨どきといいましても余り大きなことがございませんで、雨量もそうありませんで比較的無事に過したわけでありますが、ことしはそうはいきません。これからまたそういう時期を迎えるということで、
地元住民の
方々が大変な心配をいたしておるわけであります。この二次
災害防止に当たりましては、
地震の対処というのは
地震が起きたその当面の現象に応じていろんな対処をするわけでありますけれども、二次
災害防止ということが
住民として非常に心配されるのは、まだ各所に大きな亀裂があったり、そういうものに対しての
対策が講じられてないところに、これは
個人的なものもあるかもしれませんけれども、それだけじゃなくてやっぱり全体的にそういう危険性の個所がたくさんあるということです。
こういう問題につきましては、今日までのいろんな
事業の中で、たとえば、
災害危険地
住宅移転事業、この中には
防災集団移動促進
事業と、がけ地近接
危険住宅移転事業というものもあるわけでありますが、さらにまた、急
傾斜地の
崩壊対策事業というのには急
傾斜地の
崩壊対策事業と緊急急
傾斜地崩壊対策事業、それぞれの
状況に応じて
事業がなされるようになっておるんですけれども、やっぱりこれは
災害を担当する
国土庁として、これ各
省庁にまたがることが多いわけでありますけれども、
都市型
災害として大方の手は打ったという、こういうことじゃなくて、二割、三割といいましても
被害者が十七万戸に及ぶということと、また
都市型というこういう型の中で、もう少しひとつ大きなパーセントをとらまえるんじゃなくて詳細に見ていただきたい。そしてまた、この二次
災害ということについては、そもそも
災害というのは
災害防止ということが大事だということを言われるわけでありますが、起きたことに対する対処というのはこれは優先でなきゃならないかもしれませんが、起きることがわかっているという、当然雨量が多くあればもう危険があるだろうという、こういう危険にさらされている中で、それに対して手をこまねいているということではこれはならぬだろうと思います。
こういうことで、現状ですね、逐次
報告があって
国土庁としてもいろいろお考になっていると思うんでありますけれども、まず、一括しましてこれらの諸問題について
大臣、
国土庁としてどういうお考えでいらっしゃるのか、また今後の
取り組みについてお述べいただきたいと思いますが。