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政府委員(吉岡孝行君) それでは
北海道開発庁関係予算の
概要につきまして、お手元にお配りしてあります「
昭和五十四年度
北海道開発予算説明資料」に基づいて御
説明いたします。
最初、一ページ、二ページに総括表が掲げてあります。一ページの最初の一番上でございますが、
北海道開発事業費というのがあります。五十四年度、六千九百九十八億円、対前年度二一・九%の増でございます。これが
公共事業に該当するものでございまして、
北海道開発に関する
建設省、運輸省、農林省
関係の
事業費を一括計上しているものでございます。
それで二ページをお開きいただきますと、その下の方に
北海道開発計画費とか一般行政費がございます。これらを含めまして
北海道開発予算の総額は、その一番下にありますように、七千百億円、対前年度二一・七%の増になっておるわけでございます。
それで、もう一回一ページに戻っていただきますが、この
北海道開発事業費のうち
建設省関係の
事業は、まず
治水事業、それから海岸
事業のうちの一般海岸
事業、それから
道路整備事業、それから4の
住宅対策事業、5の
下水道、
公園等の
事業でございます。これらの合計は、ここに書いてはございませんが、三千九百八十三億円になりまして、対前年度二一・六%の増、それから
開発事業費全体の中で五六・九%を占めておるわけでございます。
それから、ただいま申し上げましたように、この
北海道開発事業費は
北海道開発庁に一括計上されるわけでございますが、その執行に当たりましては、工事諸費を除きましてそれぞれの各省に移しかえ、またそれぞれの
特別会計に繰り入れて実施していくという仕組みになっております。それで
建設省関係で繰り入れまたはその移しかえを行う額は三千六百九十五億でございまして、対前年度二三・三%の増、
開発事業費全体の中に占める割合は五二・八%でございます。
それでは、各
事業の
内容につきまして順次御
説明いたします。
まず、三ページ以下が
治水事業でございます。
その
治水事業の総括表が六ページに掲載されております。
六ページの合計欄のところを見ていただきますと、五十四年度国費で九百七十億という額が
治水事業の国費の合計でございます。対前年度二二%の増でございます。河川が七百三十億、ダムが百六十三億、砂防が七十四億、
建設機械が二億ということになっております。伸び率、対前年度比の欄を見ていただきますとわかりますように、ダムが三八・六%、砂防が二六・七%という大きな伸びになっておるわけでございます。
それでは、三ページに戻っていただきまして、まず河川でございますが、これにつきましては、まず石狩川、十勝川、天塩川等の
重要水系の改修を進めるとともに、五十年の六
号台風等により
災害の発生した河川、改修のおくれている
中小河川等の改修を重点的に
促進することとしております。それから、特に台風六号により被害を受けました石狩川中流地区等の改修について五十一年度から実施しておりました激甚
災害対策特別緊急
事業を五十四年度をもって完了することとしております。それからまた、
都市周辺河川
整備のために札幌市北部の伏篭川について新たに
総合治水対策特定河川
事業に着手することとしております。このほか、
生活基盤整備に直接関連する
準用河川の改修を
促進するとともに、新たに雨水貯留
事業に着手いたします。
それから、四ページでございますが、河川
環境の
保全及び
整備でございますが、ここでは新たに十勝川及び胆振幌別川の河道
整備に着手することとしております。
それから次にダムでございますが、まず直轄の多
目的ダムについては、新たに美利河ダムの
建設及び滝里ダムの実施
計画調査に着手することとしております。次に、補助の多
目的ダムでございますが、これにつきましては、新たに愛別ダムの
建設及び朝里ダム、徳富ダムの実施
計画調査に着手することとしております。
次に、五ページのダム周辺
環境整備事業でございますが、これにつきましては新たに様似ダムの
事業に着手することとしております。
次の砂防
事業につきましては、石狩川上流等の土石流
対策、荒廃河川
対策及び
都市対策等の砂防並びに地すべり
対策を
促進することとしております。
それから、このほかにここに書いてございませんが、有珠山関連で、いわゆる砂防の激甚
災害対策特別緊急
事業として、
建設省に
事業費で五十六億二千五百万円が計上されてございます。
次に、八ページをお開き願いたいと思います。
海岸
事業でございます。このうちいわゆる一般海岸
事業が
建設省関係のものでございます。その総括表にあります国費四十四億七千万円のうち、一般海岸
事業は十九億二千三百万円でございます。その八ページに書いてありますように、新たに一般海岸
事業として八カ所の海岸
保全施設整備事業に着手することとしております。それからまた、これは
建設省全体の問題でございますが、
既存の海岸
保全施設について、新たにその補修に要する費用に対する補助を実施することとしております。
次に、九ページの
道路整備事業でございます。
十一ページにその総括表がございます。その一番下にございますように、国費で総額二千三百二十一億円、対前年度一九%増の経費を計上してございます。その対前年度比の欄で見ていただきますとわかりますように、一般
国道につきましては二次改築が二〇・九%の増、それから、
地方道では
市町村道が三〇・九%の増、それから交通安全
施設、これが三一・二%の増、街路が二二・六%の増という、これらの点に重点が置かれているわけでございます。
九ページに戻っていただきまして、一般
国道につきましては、不通区間の開削を含めまして地方の
道路整備を進めるとともに、
都市周辺における交通事故の多発防止なり沿道
居住環境の
改善を図るために札幌、旭川、室蘭、函館などのバイパス等の
事業を
推進することとしております。
それから、
地方道の直轄——
開発道路と申しますが、これにつきましては新たに静内−中札内線の
整備に着手することとしております。
それから補助の
地方道につきましては、
日常生活の
基盤となる
市町村道に重点を置いて
整備を
促進することとしております。
それから十ページ、交通安全
対策事業でございますが、これにつきましては、歩道及び
道路標識等の
整備を重点的に
促進するほか、いわゆる小
規模のバイパス等交通安全に寄与する
道路の改築を
促進することとしております。また、大
規模自転車道につきましては、新たに帯広−音更線の
整備に着手することとしております。
それから鉄道高架
事業につきましては、千歳及び札幌における
事業を積極的に
促進することとしております。
次に、十六ページに飛んでいただきます。
住宅対策事業でございます。
公営住宅につきましては、全体で六千戸を
建設することとしております。このうち一種が二千九百戸、二種が三千百戸でございます。と同時に一戸当たりの
規模を
拡大することとしております。
また、昨年度から別枠で始められました団地
開発に伴う
関連公共施設の
整備につきましては、国費で十五億を計上することとしております。この下の表にございますように、十五億を計上することとしております。
次に、十七ページ、
下水道等の
事業でございます。その総括表が十八ページにございます。国費の欄で見ていただきますとわかりますように、
下水道が三百四十九億、
公園等が四十七億、合計三百九十六億を計上しております。
下水道につきましては、その下の注に書いてありますように、このほかいわゆる特別地方債を含む国費相当額としては四百四十九億になります。国費で
下水道が三八・五%の増、それから
公園等が三二・五%の増になっております。
十七ページに戻っていただきまして、
下水道につきましては、各
都市の公共
下水道事業等を
推進するとともに、石狩川、十勝川における流域
下水道事業を
促進することとしております。また、特定
環境保全公共
下水道事業につきましては、阿寒湖、大沼などの
事業を大幅に
促進するほか、新たに三カ所で
事業に着手することとしております。
次に、
公園等でございますが、これは広域
利用を
目的としまして、昨年度から
事業に着手しております
国営公園の滝野すずらん丘陵
公園の
整備を
推進することとしております。
次に、補助の
公園等でございますが、これにつきましては、住区基幹
公園、
都市基幹
公園及び大
規模公園の
整備を重点的に進めることとしております。
以上で
北海道開発予算の
概要について御
説明申し上げました。何とぞよろしく
お願いいたします。